4月28日 真に満たされなさい

ある人は“宗教”に救いを求めています。そうする人の多くは、問題の解決を自分の内側ではなく、外側に求める傾向にあります。目に見える結果や利益を求め、それを得ることが救いであると考えるからです。
しかし、イエス様が人にお与えになるものは、人を内側から救うものです。人がどのような問題を抱えているのであれ、その人に希望を与え、その人を支え、その人を勇気づける、そのような救いです。それは永続する救いです。
これはまさにサマリヤ人の女性が必要としていたものでした。彼女の“水汲みの生活”という表面的部分がまったく変わらないとしても、内側からの救いは彼女を根本的に変えるのです。それは彼女が自分では手に入れられなかった内面の満たしを経験するということです。
今回は人が真に満たされることの意味を考えてみたいと思います。(ヨハネの福音書4章16~26節)

I. 自分自身と向き合いなさい (16~19節)
「生ける水」についての理解に到達しないサマリヤ人の女性に対して、イエス様は彼女の問題の核心に迫られます。イエス様は、唐突と思われるようなかたちで、“あなたの夫を呼んで来るように”と言われました。彼女は夫を呼んで来ることもできないし、一方で自身の(現在までの)不自然な男性関係を告白することもできませんでした。イエス様の求めは、彼女にとって不快で個人的なものであり、良心のとがめを生じさせるものでした。彼女の返答は、厳密には真実かもしれませんが、あざむく意図もあったように思われます。イエス様は彼女の私生活を把握しておられる一方で、彼女は自身の罪の問題の大きさを認識していなかったのです。彼女はイエス様を「預言者」と認めはしましたが、自分の罪を認めようとはしませんでした。

II. 真の礼拝者になりなさい (20~24節)
サマリヤ人の女性は、話題を変えようとしたのでしょうか。ユダヤ人とサマリヤ人との間に存在する神学的な違いを持ちだしました。旧約聖書全体を信じているユダヤ人は、エルサレムを礼拝の場所と認識していますが、モーセ5書(旧約聖書の最初の5書)のみを信じているサマリヤ人は、ゲリジム山を礼拝の場所と認識しています。彼女の議論を受けて、イエス様は真の礼拝についてお教えになります。
イエス様は礼拝をどこで行うかは、どのような心で行うかほど重要ではないと仰いました。またユダヤ人は、神様からの十分な啓示(メッセージ)をもっており、礼拝すべきお方を知っている、それは救いの真実が先ずユダヤ人に来たのであるから、ユダヤ人であるイエス様から来るのであるからと仰いました。一方、サマリヤ人は、神様からの十分な啓示はなく、ユダヤ人の信仰してきたものと異教/外国の神々を混ぜたものを受け入れてきたことを指摘されました。
まことの神様への礼拝は、正直な、心からのもの、そしてそれは真実なものでなければなりません。まことの礼拝者は、救い主が来られる(来られた)ことを念頭に、礼拝の場所ではなく、御子イエス様を通しての礼拝によって認められるのです。これは霊の存在であられる神様(特定の場所に限定されるお方ではなく、物質的な存在でもない)を、忠実に表現されたイエス様を介して(経由して)行われること、行われなければならないことです。

III. わたしと出会いなさい (25~26節)
モーセがその昔に予告した、“預言者(申命記18:15)が出現して神の民にすべてのことを教える”という伝統がサマリヤ人にはありましたが、彼らにとってそれはあいまいな希望に過ぎませんでした。この女性にとってもそれは将来における漠然とした願望だったのでしょう。彼女は、今日この場所で救い主(メシヤ)に会うことができること、信仰によって出会うことができることを知らなかったのです。

まとめ:あなたの魂を獲得されるイエス様は、あなたが真に満たされることを求めておられる
イエス様は、今日も失われた魂を探し求め、招いておられます。それはイエス様が人をあきらめておられないということです。 罪のある人間に対して、なお良いことを、幸いを望んでおられるということです。 この現実がある限り、人には希望があるのです。人がどんなに空しく、その人生においてまったく空っぽであったとしても、イエス様はその穴を埋めてあまりあるお方です。人が、他に探し回る事はやめて、むだな骨折りはやめて、イエス様のもとに来ればよいのです。イエス様のもとへ来ることは、心地良いことではないかもしれません。 自分と向き合うことは嬉しくないことです。 しかし自分の罪と向き合わなければ、救いの必要はわかりません。 自分が神様の前に、罪のある存在であることがわかって、人は神の前にひれ伏すのです。 そして真に礼拝する者となるのです。それが神様に出会う第一歩です。イエス様はわたしにも、あなたにも出会ってくださいました。 わたしの、そしてあなたの魂を獲得してくださいました。これより大きな出会いを私たちは知らないのです。

 

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