家庭における従順(I ペテロ 3:1~7)

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聖書のみことばはクリスチャン生活の最前線において適用され実践されるべきものです。たとえば家庭の中で。多くの家庭が崩壊しており、残念ながらクリスチャン家庭も例外ではありません。それは神様が夫婦に意図しておられることが何であるかを理解されておらず、実践されていないためです。
この手紙の2章において、敵意の存在する世の中においてクリスチャンとしてどのように健全な生き方をするか、が述べられ、市民生活や仕事の現場で信仰者は立派に振る舞うことが教えられました。この章に入り、また別の状況(夫婦の関係)における健全な生き方について教えられています。

① 妻へ:夫に従いましょう―クリスチャンがイエス様の良き証人となることを願うのであれば、神様が制定された結婚の関係においても従順が実践される必要があります。(世の中の主従関係においても従が主より劣っているということではないように)女性は男性との関係においてどのような意味においても劣ってはいません。クリスチャンであればなおさらそれは明確なことです。(ガラテヤ3:26-28)しかし妻たちには、自身の夫に神様から委ねられている婚姻関係における権威に対して服従する役割が与えられています。
(Iコリント11:3; エペソ5:22-24; コロサイ3:18; テトス2:5)
*従う条件:“クリスチャンでない夫にも従うように”と言われています。ペテロは夫がクリスチャンでない場合において、夫のもとを去ることを勧めてはいません。夫がクリスチャンであれば従いやすいということでは必ずしもありませんが、神様は“従いやすい相手だったら”とは仰っていないのです。
*従う効果(意義):クリスチャンではない夫に従うのは、夫を神様のもとへと獲得するためです。神様はクリスチャンである妻の立派な振る舞いを用いて夫を救いに導こうとされているのです。妻の快い、愛と優しさの伴う従順は、強力な伝道の道具となりうるということです。
*従う方法:ことばではなく振る舞いに重点が置かれています。「みことばに従わない夫」はみことばを聞こうとしないかもしれません。妻には、夫に“説教する”ことではなく、神様に対する畏敬に伴う生活をすることが勧められています。クリスチャンの聖い歩みは、(夫を含め)クリスチャンではない人々が常に観察するところです。(時にことばによる証しも必要ですが…)愛と優しさの従順に加えて、夫への慎み深さ、物腰の柔らかさ、尊敬、それはイエス様の模範に倣ってなされるものです。そして、それは夫が見るところであり、同時にそれは「心の中の隠れた人」という飾りをつけることになります。内面の朽ちることのない美しさが、夫への振る舞いと対応にあらわされ、夫のみならず、神様に対して麗しいものとなります。ペテロは妻が容姿を整えることを否定していませんが、着飾ることよりもクリスチャンとしてのあり方がより重要視されなければならないことを説いています。(Iテモテ2:9-11)またこの従順は(旧約の聖徒である)サラの模範に倣って実践されるべきものです。神様を信じない夫に従うことによって起こりうる負の可能性は排除できないことを前提として、ペテロは従順の原則を教えています。

② 夫へ:妻を尊重しましょう―従順はクリスチャンである夫の責任でもあります。(エペソ5:21)夫に対しては、“夫婦間におけるリーダーとして従いなさい”とは言われていませんが、妻に対してその必要や心配、そして気持ちに敏感に対応し寄り添い、愛の伴う責任を果たすために自身をささげるべきであることが教えられています。夫は自分のではなく、妻の必要、都合、好みなどを快く優先させる者であるべきです。ペテロは妻への配慮、礼儀、交わりについて記しています。
*自分より弱い器であることの理解:主にあって妻も同等であり霊的に劣っているわけではありませんが、肉体的には弱く、夫からの保護・供給・力を必要としています。
*共に「いのちの恵み」を受け継ぐ者であることの理解:「いのちの恵み」とは、結婚関係、或いは救いを指しているのかもしれません。いずれにしてもこの地上にあって神様からの尊い贈り物を共有しているのですから、夫は妻とともに、その関係と交わりを育んでいく必要があります。
*祈りの生活への影響があることの理解:「祈り」は(救われていない)妻の救いのためであるのか、一般的な祈りについて言われているのかは定かではありませんが、夫が妻の必要や、妻との関係性を尊重しないならば祈りが(聞かれることが)妨げられることになるでしょう。
夫は妻が従うに相応しい夫となる必要があります。

まとめ:主にある従順と尊敬は家庭に祝福をもたらす
世の中の誤った意味での“男女平等”の主張は夫婦関係、家庭、そして社会を破壊させます。同時に妻に対して夫への服従だけをバランスを欠いたかたちで強いるのであれば、一昔前の横暴な世の中の夫の姿と何ら変わりはありません。一組一組の夫婦のあり方は、次世代の結婚事情に大きな影響を及ぼします。問題・課題のない夫婦は存在しません。クリスチャン家庭においては、神様の恵みにすがりつつ、夫として妻として、神様が喜ばれる関係性へと変えられ成長していくことを願い、謙虚に悔い改めて行く必要があります。また夫/妻の立場にない人も、あらゆる人間関係における自身の振る舞いを、神様が教えておられる従順の原則に照らして見直す必要があります。

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