成長にいそしむ(II ペテロ 1:10~11)

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木の成長には時間を要します。木が実をつける、或いは材木として利用できるまでには多くの時間を必要とします。木の成長には水分、日光、空気、栄養素が必要となります。クリスチャンの成長も通常すぐには達成されません。しかし、クリスチャンは(この地道な過程を)実を結ぶ者、神様のお役に立たせていただく者となるために着実な前進が期待されています。今回は霊的成長の励ましと結果について学びます。

I. 霊的成長の励まし(10節前半)
ペテロは召しと選びを確かなものとすることの命令を与えています。それは自身が含まれていることを念頭に、親しみと愛情を込めてなされています。これは、(5~7節にある)特質を追求しない者たちから自分たちを区別する意味も含まれています。「召し」は、特定の時における(救いに関する)神様から人への呼びかけです。「選び」は、人の救いにおける神様の永遠の主権的な取り扱いです。神様の召しによって、神様によって(救いに)選ばれていたことが明らかにされます。選びが先で召しが後ですが、人の感覚では逆です。ペテロがこの順番で書いている理由は、救いにおける神様の主体的みわざへの私たちの確信に着目しているからです。通常、人は福音を聞き、神様からの召し(招き・呼びかけ)に触れます。その神様の召しに応答した(信じ受け入れた)後に、神様による永遠の昔(世界の基が据えられる前)からの選びを理解するのです。人生を一変する召しを経験し、神様の(救いに関する)選びは確かなものとなるのです。(IIテサロニケ2:13-14)
召しと選びは、神様において確かなものですが、クリスチャンはいつも救いの確信を持っているとは限りません。人は自力でこの二つを確かなものとすることはできないのです。安心をもたらす確信とは聖霊なる神様が、救いは永遠である、と示す事実にあります。この確信とは神様主導で行われたことに対する人の正しい応答の実です。霊的特質を追求するクリスチャンは、霊的実(成長)によって、自身が神様によって救いへと召され選ばれたということを保証するのです。クリスチャンが聖い歩みをするとしたら、その人は召しと選びを他者に対して確かに明確にしていると言えるのです。確かなものとすることは急を要することであることが強調されています。“あなたがたは神のために生きることを決意すべきだ”と呼びかけられているのです。ペテロは単に、より熱心な活動に携わるようにと促しているのではなく、クリスチャンが召され選ばれた者であることについて個人的な確信を持つことに気を配っているのです。ペテロは、“あなたがた自身のために…確かなものとするように”と言うことによって、この事柄に関する自身の(個人的な)関心を示し、これが生涯にわたる責任であることを示しているのです。

II. 霊的成長の結果(10節後半~11節)
ペテロは召しと選びを確かなものとすることの結果を2つ述べています。
*現在において:生涯における確かな安定→霊的特質が培われ発展させられ続けているなら、究極的なつまずきは絶対に発生しないということです。これは、全く罪を犯さないことを意味しませんが、致命的な“転倒”からは守られ、信仰者として目的地への旅路を完了すること、永遠の御国への確かな霊的足取りを意味しています。ペテロが提示した質を追求するクリスチャン、そして神様の役に立ち、神様の前に実を結ぶクリスチャンは、疑い・失望・恐れ・不信感によってつまずくことなく、自身が救われていることの安心を楽しむことができます。
*将来において:御国への凱旋入国→人の行いが入国を可能とするのではありませんが、その歩みは永遠の御国へと導かれる人のあり様であることは確かです。継続的霊的成長は、そのクリスチャンを危険から守るのみならず、祝福をもたらします。「永遠の御国」の表現は、天の国に入るかどうかについてではなく、どのようにして入るかについて、御国に入る際の褒美の違いについて説明しています。聖化の度合い(どれだけ主に似た者となったか)によって褒美は決まるのです。ペテロは、心が弱ってしまうかもしれないクリスチャンに向けて喜びをもたらすことばを積み上げています。永遠の御国に至る豊かな道は、地上において忠実に歩み、実を結ぶ生活をするクリスチャンにとって希望であり現実です。豊かに蒔く者は豊かに刈り取るのです。(8,11節)この入国は自身の手柄ではなく神様の、(人の)忠実さに対する寛大な応答です。ペテロが言わんとしていることは、特質を求めるクリスチャンは、現時点で確信(平安)を楽しむのみならず、将来において豊富な報いを楽しむということです。

まとめ:成長し続けていることが大事
クリスチャンは目に見える行動以上に、信仰の証拠である7つの徳を豊かに装備する必要があります。あなたが真の信仰者であるなら、(5~7節の)特質を追求することに熱心な者となるでしょう。特質を加える人(7節)には、恵み(祝福)が加えられるのです。イエス様に、忠実なしもべとの称賛を受けるために励みましょう。この手紙の最初の11節を読むとペテロの信仰がイエス様を中心に据えられているのがわかります。あなたも主イエス様を豊かに知って成長の実を結ぶ者になりましょう。成長には時間がかかりますが、実を結び用いられる大人のクリスチャンになることを目指していきましょう。

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