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ペテロはこの手紙の第1章で、救いを知ることとみことばを知ることを強調しました。2章に入り、今度は敵を知ることに焦点をあてます。信仰生活における危険な敵の進撃を許さないために装備を整えた上で、敵の正体を暴き非難するのが目的です。今回の箇所では、偽教師についての要約が提示されます。
I. 偽教師が存在します(1節)
*過去においても「偽預言者」が存在しました:ペテロはこの章でクリスチャンが認知すべき偽教師の性質と対策を説明しています。イエス様を拒絶する者たちの最大の罪、また悪魔による最も破滅的な働きとは、真実を誤って伝え、結果として人を欺くことです。それは、神様からのものとして、魂の救いについて語りつつ、実際は悪魔のために魂の破滅について語っているという邪悪さです。悪魔はエバから始まり、(旧約の時代においても)欺きの働きを継続してきました。神様の霊感されたみことばを語る者がいる一方で(1:21)偽の教師が存在したのです。(申命記13:1-5; 18:20)
*異端を持ち込みます:偽教師は、牧師・教師・伝道者のふりをして活動し、自前の宗教的ウソをばらまき、教会内に分裂・分派を引き起こす存在です。異端とは、正統なものとの対比で生じる概念です。非聖書的な教えを流布する異端は、破滅をもたらすものであるため、寛容に受け入れることは阻止しなければなりません。(使徒20:29-30)
*イエス様を否定します(主が誰であるかを否定する):偽教師は最高の権威者であられ主権者であられるイエス様を否定します。(彼らが否定していることの中には処女降誕・神性・肉体をもっての復活・再臨を含む可能性があるが)基本的間違いは、イエス様の統治(支配)に従わないことです。クリスチャンであると主張するかもしれませんが、その主権を否定するのです。イエス様はすべての人を買い取る(救う)ための方法を用意してくださいましたが、信仰で受け入れる者だけが、贖われる(救われる)のです。
*滅ぼされます:偽教師は、自身の死の時に、或いはイエス様の再臨の時に滅ぼされます。この滅びは、存在の消滅ではなく永遠の苦しみを意味します。
II. 偽教師の追従者が存在します(2節)
*多くの人がついていきます:偽教師は(クリスチャンであると言うかもしれませんが)歩みにおいてイエス様の主権を認めません。イエス様とみことばに対する従順なしもべとして生きることはないのです。彼らは肉の欲、この世、そして悪魔に従って生きているのです。このような名ばかりのクリスチャンたちに対してイエス様は痛烈なメッセージを与えておられます。(マタイ7:21-23)
*真実に悪評が立ちます:偽教師の追従者は破滅的な影響を周囲に与え、福音を信用できないものにします。イエス様に従わない歩みはこの世において嘲りの対象となります。クリスチャンの信仰とは単に正しい考えというのではなくいのちの道です。真の教えは真の生き方を生み出します。神様についての知識は敬虔な生活を生み出すのです。
III. 偽教師はあなたも狙っています(3節前半)
偽教師には、コントロールされていない欲深さもあります。彼らの動機は真理への愛ではなく、金やモノへの愛です。彼らは“うまい話”によって接近し搾取するのです。偽教師にとって、“宗教”は商業化されているのです。物質的なものだけでなく、心(魂)を乗っ取られることになっては絶対にいけません。
IV. 偽教師のさばきは決定的です(3節後半)
偽教師が罰せられることは永遠の定めです。その事実は廃れたり、無効になることはありません。偽教師の人気と繁栄はいずれ終わりを迎えるのです。
まとめ:偽教師への最善の対策は本物を見続けること
異端の働き(活動)が衰えないのは悪魔と悪霊が背後で援護しているからです。偽教師は正統派であるフリをしているところに危険が潜んでいます。キリスト教の異端に共通することは、イエス様についての理解と信仰が間違っている点です。多くの場合において、イエス様の神性を否定する、“イエス様は神であり人であること”を否定する、イエス様を被造物と主張する、聖書に何かを付け加えたり、省いたりする、行いによる救いを主張することが含まれます。(代表的な具体例は、エホバの証人、末日聖徒イエス・キリスト教会(モルモン教)、世界平和統一家庭連合(旧略称:統一協会)です)
意図的であれ、そうでないのであれ(善意であれ)間違ったことを信じ、他者を悲劇へと導く人や団体は、有害な存在です。クリスチャンは本物(真実のみことば)を正しく、そして豊かに知り学び手放さないことが重要です。