聖書の神は人を造られた⑥:罪の結果③

※メッセージをお聴きになりたい方はこちら↓”罪の結果④”となっていますが、正しくは”罪の結果③”です。(音声のみです。再生中に、広告が入る場合があります。ご了承ください。投稿期間は約2カ月です。)

https://youtu.be/j83MQr_rcf4

「最初の人アダムが罪を犯したことによって、すべての人が罪人となった」というのはなんだか腑に落ちないと思う方もいるでしょう。どうしてアダムのしたことの責任を自分が負わなければならないのかと。確かに「罪の転嫁」の教えは受け入れることが難しいかもしれません。
しかし、聖書はアダムを人類の代表として扱っています。それゆえ彼が罪ある者となったことにより、私たち(彼の子孫)皆が同じ性質をもつことになったのです。また、誰がアダムの立場になろうと同じことをしでかしたことでしょう。そして私たちは罪の性質を受け継いだだけでなく、皆罪を犯すものであるという事実は明確です。

人間は神様が基準とするところの正しさや神様へのきよい愛を欠いており、道徳的に腐敗し、常に悪に向かう傾向にあります。(創世記6:5; エレミヤ17:9)人が皆、新生(救われること)を必要としているという聖書の教えは、堕落が普遍的であることの証拠です。この意味について少し掘り下げてみましょう。

I. 堕落の消極的意味
「堕落」は次のことがらを意味しない:①すべての罪人には、他の人を喜ばせるような性質が全くない。②すべての罪人は、あらゆるかたちの罪を犯す、或いはその傾向にある。③すべての罪人が、最大限神に対して徹底的に激しく逆らっている。
人間の創造時の痕跡は部分的に見られる:(マルコ10:17-22; マタイ23:23; ローマ2:14)
人間の悪化が段階的である事実:(創世記15:16; IIテモテ3:13)

II. 堕落の積極的意味
すべての罪人が神様への愛を全く欠いている:(申命記6:4-5; マタイ22:35-38; ヨハネ5:42)
神様よりも自分を尊ぶ(愛する):(エペソ2:3; IIテモテ3:2-4)
神様を嫌悪し、ときに積極的な敵意を持つ:(ローマ8:7)
あらゆる機能が混乱し腐敗している:(エペソ4:18; テトス1:15)
神様がお認めになる考え・感情・行為を持たない:(ローマ7:18)
堕落を止めることができない:(ローマ7:18)
堕落(罪深い状態)は、知性・感情・心情・意志など、人の全体に影響を与えます。その人がイエス様を信じていない場合は、その状態が顕著にあらわれます。

堕落は罪人を霊的に全く無力なものにしてしまいます。自身の意志によっては神様のお考えにかなうように性質と生活を変えることができません。根本的に自分と罪を愛するところから、神様を愛するところへと変えることができません。

それでもいくらかの自由意志の(良い)働きがあります。聖霊(神様)に対して罪を犯さない選択をしたり、重い罪でなく軽い罪を犯す決定をしたりすることが可能です。またある誘惑を退け、正しくない動機から、外面的に見て、良い行為をすることもできますし、利己的な動機から神様を求めることも可能です。

堕落の現実においても、精神の機能を全く失ってしまったわけではありませんし、自由な働きを失ったということでもありません。良いことには全然気が向かないということでもないのです。しかしそこには霊的識別力の欠如、およびそれに伴う正しい愛情の欠如があります。

罪人は、アダム以来、自身の心を変えることができません。自分の精神を生まれ変わらせることができないのです。敬虔な悲しみをもって悔い改めること、救いに至らせる信仰を働かせることが自分ではできないのです。しかし、神様の恵みと聖霊の働きは、罪のある人間を悔い改めさせ、信じて救いに至らせることがいつでもできます。

まとめ:神様は堕ちてしまった罪人を引き上げることがおできになる
海で、水深1000mよりも深いところでは、まったく太陽の光が届かないそうです。そこはまさに真っ暗闇の世界であると想像できます。神様によって造られた人間も神様に背を向けたことで絶望的な罪の闇の中に落ち込んだのです。人間の堕落は、根本的に堕ちているということと、(そこから抜け出す、這い上がるということにおいては)完全に無力であることを意味します。
そのような罪人たちのために、神様はご自分の御子をこの世界に送られました。御子イエス様は、私たちの罪を背負い身代わりの罰を十字架で受けられました。イエス様は死なれ、葬られ、三日目によみがえってくださいました。このようにして救いの方法は私たちに用意されました。このお方を信じる人は、すぐさま罪の深みから、引き上げていただけるのです。堕落の現実から救っていただけるのです。

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