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救われていることは重要ですが、救われたクリスチャンがどのように歩んでいるか(どのようなクリスチャンになっていくか)はもっと重要です。ペテロはこの手紙で、“知るべきことを知って信仰者として成長するように”と教えています。神様はそのことを望んでおられ、そのための必要を備えてくださっていることを知ることは重要です。そしてこのことは、(ペテロが念頭に置いている)背教(聖書の教えから逸脱していくこと)への対策としても有効なのです。
I. 救いにおいて神が与えたもの(3節)
ペテロは5節以降の(霊的成長の)励ましの根拠として、神様がクリスチャンのために御力をあらわしてくださることを説いています。救い主イエス様は、救われたクリスチャンに、いのちと敬虔に関わるすべてのものを贈り物として与えてくださいました。いのちは、イエス様にある新しい霊的ないのちであり、新生の結果でもあります。敬虔は、神様に対する畏敬であり、その姿勢は神様に対する積極的な従順の歩みによってあらわされます。ここでの贈り物には、イエス様の大祭司としての働き、聖霊なる神様の働き、御使いの働き、そしてクリスチャンが救われた時に受け取る新しいいのちが含まれます。これらの霊的なものは偽教師に対抗するために十分なものです。神様の力が人を救ったように、クリスチャンとなった者が聖さへと向かって歩むことを可能とします。この神様の力を経験するためには、神様を知ることが必要です。イエス様の御力が聖さの源であるように、イエス様を知ることが聖さの径路なのです。救いにおいてイエス様を知ったクリスチャンが、さらにこのお方を知ることで、さらに聖められていくのです。イエス様を知れば知るほど、さらにイエス様のようになるのです。神様は、ご自分に関する不思議なこと、驚くべきことを私たちに明らかにすることによって、私たちをお召し(お救い)になったのです。神様は救いにおいてご自分の栄光と道徳的卓越さを示され、これらにより人の回心(救い)は有効となりました。ご自分についての知識に招き入れることにより、神様のちからはいのちと敬虔に関わる必要なすべてを供給したのです。
II. 救いにおいて神が与えた約束(4節)
神様のみわざとその素晴らしさゆえに与えられたものは、尊い偉大な約束です。イエス様の初臨(人となってこの世界に来られた時)においてなされた約束であり、再臨(再び来られる時)において救い主による時代がもたらされるというものです。この来たるべき時の約束は今を生きるクリスチャンが神様のご性質にあずかることを可能にします。聖い生活に関する約束が聖書に記されています。(ローマ6:14; IIコリント12:9; ピリピ4:13; ヤコブ4:7; Iコリント10:13; Iヨハネ1:9; 詩篇50:15)この約束は、神様の栄光をあらわすために与えられたものです。消極面においては、堕落した世界にあって、誘惑に勝利することです。この約束ゆえに(約束を求めるならば)、この世の腐敗を免れることができるのです。積極面においては、イエス様に似た者となり、神様の栄光をあらわすことができる者となるということです。みことばを読み、イエス様を学び(知り)、従う時、約束は現実のものとなります。この過程において聖霊は栄光の、ある段階から次の段階へと変えていってくださるのです。この約束自体が信者の歩みにおいて聖めの効果を持っていること、そして回心は明確な邪悪な欲望がもたらす堕落との決別を伴うことゆえに、クリスチャンは神様のご性質に与る者となることが可能なのです。イエス様を通して神様を知ることにおいて、信仰者は罪の堕落を脱出し、内にある神様のかたちを回復していくのです。
まとめ:霊的成長に必要なちからと約束は与えられている
救いを与えられたクリスチャンは、霊的成長が期待されています。そして聖い生活を送るために必要なものを神様は備えておられます。それゆえ、すでに体験した救いの目的を知るとともに、その目的達成のために神様が与えておられるものを知る必要があるのです。神様はあなたの成長を実現する力を持っておられ、実現することを約束しておられます。あなたがすることは、それを信じて、願い求めて、委ねる(従う)ことです。