10月27日 本当に惑わされている人

トリックアートとは、人間の目の錯覚を利用して、平面のものを立体的に描くものです。これを見る側はだまされ、惑わされるのです。これは芸術においては問題のない話ですが、人生においては大問題です。本当の幸せや死後の事について、錯覚していたり、まどわされているとしたらどうでしょう。それは取り返しのつかないことになります。今回は、イエス様を取り巻く人々のイエス様に対する反応から、惑わされている人の悲劇について学びます。(ヨハネの福音書7章45~53節)

「惑わす」と訳されている原語は、他にもいくつかの訳され方をしており、その意味するところには幅があります。それは思い違いをしている状態であり(マタイ22:29)、心が迷い(へブル3:10)さまよっている状態です。それは同時に欺き、欺かれている状態であり(Iヨハネ1:8)誤りに導かれ(黙2:20)だまされている状態です。(黙18:23)

神様との関係において、惑わされている人について、以下の3つのポイントを念頭に置きたいと思います。

I. 惑わされている人は イエス様を否定する
イエス様(聖書)のことばを重く受けとめることができず、イエス様を信じることができません。

II. 惑わされている人は 人間の知恵を優先させる
自分達が長く守ってきたもの(伝統や人間の英知と言われるもの)に価値があるとの考えに固執します。

III. 惑わされている人は 無知であることを知らない
神様のことばにこころを開く余地はなく、傲慢であり続けます。

今回の箇所で、祭司長やパリサイ人たちから派遣された役人たちは、イエス様を捕らえることなく戻ってきました。彼らは宗教的に教育を受けた者たちであったためか、イエス様のことばとちからに心を打たれたようです。彼らも、イエス様が律法学者のようではなく、権威ある者のように教えられたことに驚いたことでしょう。(マルコ1:22)イエス様の中に、人以上の何かを見たのでしょう。(45~46節)

パリサイ人たちは、役人たちが惑わされていると結論付けました。(47節)自分たちの周りでイエス様を信じた者はいないし、律法(彼らの意味するところは、旧約聖書とパリサイ派の言い伝えを含んでいる)を知らない人々はそもそものろわれた存在であるという見解も表明しています。彼らは、自分たちが正しい教え(訓練)を受けて、物事を熟知している一方で、「群衆」は彼らのようなエリートではなく、愚かであると軽蔑しています。(48~49節)

パリサイ人であるニコデモ(3章で登場した)がこの場面で口を開きます。(50~51節)彼にイエス様に対する信仰があったのかはわかりませんが、合法的な主張をすることで、他のパリサイ人たちの動きを阻み、イエス様の権利を守ろうとしたのかもしれません。パリサイ人たちはニコデモの発言を一蹴し、「ガリラヤから預言者は起こらない」と言いました。(52節)単に彼らのフラストレーションから来る発言かもしれませんが、実際のところ、旧約に登場するヨナやナホム、そしてマラキもガリラヤ出身です。

まとめ:真実を知らされ 真実の上に立って歩む者とされたことを感謝
私たちはかつて人生について、救いについて、幸福について思い違いをしていました。心が迷い、さまよっていました。自分を欺き、人から欺かれていました。私たちはだまされ、誤りに導かれていました。そしてそのことすら知りませんでした。そのような中で、イエス様を信じることなく、頑固にも自分が良いと思う事に固執し、傲慢に生きてきました。そのような私たちをイエス様は招いてくださり、不信・頑固・傲慢を打ち破ってくださいました。もはや惑わされた者ではなく、真実を知り、主にあって真実を土台として確かな歩みをする者とされたのです。与えられている真実の理解を、そしてそこから生み出される神様への感謝と賛美をさらに豊かなものとさせていただきましょう。

 

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