イエス様の十字架の死の意義を考える時に、それは新しい秩序の始まりであることを学んできています。今回はイエス・キリスト様による宇宙的勝利という観点から学んでみたいと思います。
キリスト様は悪魔に勝利されたお方です。主はこの世を支配する者=悪魔に対して放逐宣言をされたのです。(ヨハネ12:31)人間に悪い事を吹き込み、神様を無視させ、将来を考えさせず、視野を狭くさせるために忙しくしているのが悪魔です。その悪魔に対して、主は死につつある者として勝利されました。(黙示録5:5-6)主の死は敗北ではなく勝利の宣言なのです。悪魔は休むことなく人間を監視し、神様の前に訴える存在です。しかし、主は弁護し、執り成しをして、悪魔の訴えを退けてくださるお方です。主は諸々の権威を悪魔から剥奪されたお方です。(コロサイ2:14-15)さらに主は、死の権力者としての悪魔を滅ぼされたお方です。(へブル2:14)なぜ滅ぼされたはずの悪魔がなお活動しているのか。それは神様のご計画の中で私たちへのテストがなされているのです。人間が信仰によって勝利を獲得するためです。(へブル2:15)イエス様のご生涯は十字架上の「完了した」という勝利の宣言で終わっています。(ヨハネ19:30)
すでに見たように、キリスト様の悪魔に対するお取り扱いは、ご自身の死に基づくものであり(ヨハネ12:31)、段階的なものであり(マタイ12:29)、最終において完結するものです。(黙示録20:20)
悪魔と主を信ずるクリスチャンとの戦いの現実がある中で、神様に頼りつつ、勝利者であられるキリスト様の側にあることを覚えつつ、勝利ある歩みを継続させていただきましょう。