3月24日 主の奉仕者の本分

第二バイオリン(second fiddle)という言葉があります。和声の四つのパートを、バイオリン、ビオラ、そしてチェロの三つの楽器で受け持つために、バイオリンが二つのパートに分かれているようです。第二バイオリンは第一バイオリンに比べて地味な役回りになり脇役的存在です。第一が王様で、第二は忠実な家来の位置にいると説明することができるかもしれません。
バプテスマのヨハネは、以前に学んだように、この第二バイオリンの役割を神様からおおせつかったのです。そして彼の、与えられた務めに対する姿勢は、主にお仕えする者にとっての良いお手本と言えるでしょう。彼の姿から主の奉仕者としての本分を学んでみたいと思います。(ヨハネの福音書3章22~30節)
この章でバプテスマのヨハネによるイエス様についての証しが終了します。彼の働きはイスラエルにおいて広く受け入れられる一方で、イエス様の証しについては(特に)宗教指導者たちから拒絶されました。
今回の箇所でわかるように、ある一定期間、イエス様とヨハネによる説教とバプテスマの働きが同時進行していました。このような特殊な状況の中で、イエス様の先駆けとして登場したヨハネの弟子たちにとっては困惑し、さらには自分たちの師であるヨハネよりも“人気を集めつつある”イエス様に対する妬みを抱くことになっても不思議ではありません。しかしヨハネ本人の、(神様から与えられた)役割に対する姿勢は一貫していました。

I. 自分の働きの正しい位置を認識する(28節)
バプテスマのヨハネは、1章で宣言しているように自分の立場を明確に理解していました。それは自分の「あとから来られる方」がメシヤ(救い主)であられることを確信し、謙って自分の務めに徹したことであらわされています。
私たちは主の奉仕者として、主を畏れ敬い、謙遜に、与えられた務めを果たしていくべきです。

II. 自分の働きの正しい動機を認識する(29節)
ヨハネは自分の与えられた役割についての理解をたとえで説明しています。花婿の「友人」(ベストマン)は、当時結婚式の進行を取り仕切り、式が滞りになく行なわれることに集中します。彼は花婿の介添人でありアシスタントとして、式が“成功”することを喜ぶのです。そのようにヨハネはイエス様のアシスタントとしてその役割に満足し、神様の御心が行われることに最高の喜びを覚えるのです。
私たちも神様からの愛に応答して、神様を愛し、神様にお仕えする者たちです。そうであるならば神様に仕えさせていただく喜びがあるはずです。

III. 自分の働きの正しい目的を認識する(30節)
この節はヨハネのこの福音書における最後のことばです。これは彼の、奉仕者としての満足の表明です。(第一線から退くことへの嘆きでも未練でもないのです) 彼の満足は、彼のお仕えするお方であるイエス様がほめられること、このお方が注目されることにありました。その理解のもと、彼は与えられたことを、与えられる時まで忠実に果たしたのです。神様にお仕えすることに満足し、それが終了していくことに満足したのです。
偉大な人物の影には脇役がいます。そして主はその脇役にも目を留めておられます。私たちも主の奉仕者として正しい目的をもち、その目的が主にあって果たされる時に満足する者たちでありたいと思います。

まとめ:主の忠実な奉仕者は 自分に与えられた務め、そしてその務めを与えてくださったお方を正しく認識する
イエス・キリスト様を信じ受け入れ、神様のこどもとされたクリスチャンは皆神様にお仕えする者です。奉仕において重要になることは、自分の立ち位置、動機、そして目的についての正しい認識です。これらは、その奉仕者が何をするか、そしてどれだけのことができるかよりも重要なことです。バプテスマのヨハネが謙遜と喜び、そして満足の中で主にお仕えすることができたように、私たちも主の前に忠実な奉仕者でありたいです。

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