3月25日 奴隷か自由か、律法か恵みか

今学んでいる四章では、クリスチャンに与えられた霊的相続(祝福)がどのようなものであるかをパウロは説明しています。今回の箇所(そして次回の箇所)ではこの相続は神様のことばによって確認することができることを学びます。パウロはアブラハムの2人の息子たちと彼らの母親たちを取り上げ、イスラエルに与えられた2つの契約とそれらの場所を例えとして語ります。パウロは旧約の実話を語ることを通して、この相続が(律法の行ないではなく)神の恵み深い約束を土台として可能となっていることを示そうとしているのです。彼が強調したいポイントは、律法そのものが、律法の下にいたいと思う人の考えと対立しているということです。今回の箇所には「ふたり」、「二つ」という表現が登場します。いくつかのことを比較しながら霊的相続について考えたいと思います。(ガラテヤ4:21~27)

ハガル(奴隷の女性)        サラ(自由の女性)

イシマエル(自然・肉による誕生)    イサク(超自然・約束による誕生)

古い契約(シナイ山)                     新しい契約(カルバリ山)

地的エルサレム                        天的エルサレム

ユダヤ教              キリスト教

→パウロは律法の下にいることを願う者たちに、律法が実際にどう言っているか聞くように求めています。(21節) アブラハムの2人の息子のうち、どちらが本当の嫡男なのかと問いかけています。(22~23節) 二人の息子―イシマエルとイサク―には二つの相違があります。母親が違うという点、そしてどのようにして母親が胎(子供)を授かったかという点です。アブラハムとハガルは肉体的にはイシマエルを生みだすことが可能でした。しかし約14年後にアブラハムとサラが授かったイサクは、神様の奇跡により約束の成就によったのです。
律法と行いの宗教は、イシマエルの自然の誕生と重ねあわせられます。聖霊の宗教(真のキリスト教)はイサクの超自然の誕生と重ねあわせされます。
パウロは旧約の実話を用い、奴隷と自由、そして律法と恵みを例えたのです。(24節)
律法はシナイ山でモーセを通して与えられ、エルサレムの神殿礼拝において明確な表現となりました。(25節) ハガルがその子イシマエルとともに社会的には奴隷であったように、メシヤ(イエス様)が来られ、人々を罪から解放し聖なる御座とするまで、エルサレムは真の自由を経験することは不可能です。(エレミヤ3:14-18)
シナイ山は触ることができる物質的なものでまた恐ろしいものですが、上にあるエルサレムは揺り動かされない、天の住まい(神の民のための住まい)でありイエス様が存在なさるところです。(26節、へブル12:18-29)
上にある、天にあるエルサレムは、クリスチャンの相続を象徴しており、イエス様に対する信仰において神様から授かる祝福です。そのことをパウロは、イザヤ54:1を引用して強調しています。(27節) サラは不妊で子どもがなくさびしかったわけですが、イサクに関する神の約束に対する信仰をとおして、今はより多くの子どもを持つに至りました。同様に行いではなく律法ではなく、ただ神様の(イエス様による)お取り扱いによって救われたキリスト教徒は(ユダヤ教徒よりも)現在、数において優勢です。

まとめ:救いは神様の超自然の御ちからにより成就した →罪のある人間は霊的には(神様の前において)死んだ者です。しかし神様の恵み深い救いの御計画は、その人間が新しく生まれることを可能としました。クリスチャンとはイエス様によって新生した者です。この新生に関わる神様のみわざを覚え賛美し、約束を感謝し、祝福を黙想しましょう。

 

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