5月26日 真の問題と向き合われる主

“事の核心(根本)を取り扱わなければ問題の本当の解決はない”ということに気付いてはいても、私たちはそれをしばしば避けて通ろうとしてしまうのではないでしょうか。或いは、何が核心なのかがわからないという場合もあるかもしれません。聖書的視点に立つならば、自分自身の、そしてこの世界の諸問題の核心は罪であることがわかります。この問題は非常に厄介であり、それを取り扱う作業は決して愉快なものではありません。しかし、神様との正しい関係、そして永続する幸いを求めるのであれば、真の解決を求めるのであれば、それと向き合わなければなりません。イエス様は私たち一人一人の真の問題に関心を持っておられ、常に向き合おうとされ、また私たちが向き合うようにと導かれます。今回、ヨハネの福音書に記されているイエス様の「第三のしるし」から、イエス様がどのように人の問題を取り扱われるかを学びたいと思います。(ヨハネの福音書5章1~9節前半)

この章からメシヤであられるイエス様に対する反対が公然と始まっていきます。使徒ヨハネが記したイエス様のこれまでの二つの「しるし」は、ガリラヤで行われたものですが、今回はエルサレムで行われました。ベテスダと呼ばれる池の周りには病を抱えた多くの人がいましたが、ここでイエス様による三つ目の「しるし」が行われたのです。

I. イエス様は問題をご覧になる (5~6節前半)
イエス様は病のために38年もの間伏せっている男性をご覧になりました。メシヤであられるお方は表面的な部分のみならず、彼の内面をもご覧になりました。彼には霊的な問題もあったのです。後を読むと彼の病と罪には何らかの関係があることがわかります。(14節)イエス様の、彼についての認知は超自然の点からだけではなく、イエス様が個人的に彼に関心を持たれ探られる点からのものでもあります。

II. イエス様は問題に近づかれる (6節後半~7節)
イエス様は男性に声をかけられました。絶望状態にどのように向き合っているのかを探られたのです。癒されることの意志を持っているか確認する、あるいはそのような意志を呼び起こされた(癒された)のでしょう。ここで問題となるのは、イエス様に癒すちからがあるかどうかではなく、本人がどのような思いでいるかです。

III. イエス様は問題を解決される (8~9節前半)
イエス様は彼に、起きること、床を取り上げること、そして歩くことを命令されました。すると彼の中に変化がおこりました。彼の意志の部分が癒され、信仰が生じたのです。希望のないところに希望が生じたのです。彼はすぐに癒され歩き始めました。彼が床を取り上げたことは、癒しが完全であることを示しています。この癒しは必ずしも、この男性の願いに応じてなされたわけではなく、彼の信仰を前提ともしてはいません。無から有を生じさせることがおできになるイエス様が、彼の内面をも癒され立ち上がらせてくださったのです。

まとめ:私の問題を見過ごしにされなかった主は ほむべきかな
人がどのような問題を抱えているのであれ、一番問題となるのは、まことの信仰をまことの神様に対してもっているかということになります。病人であった男性にとって、癒されるかどうかが一番問題なのではなく、望みを置く存在があるかどうか、そして望みを置く思いがあるかどうかが問題だったのです。憐れみある神様は、私の(そしてあなたの)真の問題を取り扱ってくださり、完全な解決を与えて下さいました。新創造を私の(そしてあなたの)中に成就されたのです。さまざまな「病」から解放されて、自分でも知らなかった、そしてできなかった新しい歩み、主との歩み、主のための歩みができるようになったのです。主イエス様のお名前をたたえます。

 

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