6月14日 福音は何のため?

写真 2015-06-14 11 45 15クリスチャンにとって“なぜ福音を信じているのか”“何のために救われているのか”という自問は大切なものであり、常になされるべきものです。これは自分のクリスチャンとしての存在価値(意義)、そして使命を確認するという上で重要なことです。今回はイエス様の福音を与えてくださった神様の意図がどのようなものであるかを再確認したいと思います。(使徒の働き11:19~30)

I. イエス様の福音は全世界のため (19~20節) →8章以降 使徒の働きの筆者であるルカは、ピリポの宣教、サウロの回心、コルネリオ達の回心等について述べてきていますが、ここでステパノが殺されたことによって散らされた人々のこと(8:1-4)に話を戻します。迫害が激しくなり、エルサレムを離れなければならなくなった人々の多くは行く先々においてユダヤ人(のみ)に神様のことばを伝えていきました。しかし、アンテオケにおいては異邦人であるギリシャ人(ヘレニストと呼ばれる人々を含む)にも伝えられていきました。異邦人への伝道はどうやら異邦人が先頭に立っていたようです。異邦人によって、異邦人への宣教が拡大したと言うことができるでしょう。“異邦人もユダヤ人と同じようにイエス様の救いの恵みに与ることができる”という事実がまだ一般化していない中にあって、神様は少数の回心した異邦人を使われたということでしょう。同じく異邦人である私たちにも、長い時間を経てこの救いの恵みは及ぼされました。ユダヤ人に限定されない福音の効果を経験させていただいた私たちの使命を今一度考えようではありませんか。

II. イエス様の福音はイエス様(神様)との個人的な関係確立のため (21~26節) →イエス様の福音が語られた所には、それに正しく応答する人々の姿がありました。神様の祝福のうちに、多くの人々がイエス様に立ち返りました。それは人々が神の御子であられるイエス様を救い主と信じたことにより、まことの神様との関係において、本来あるべき位置に戻ったということを意味します。それは神様からの祝福を経験することができる位置です。悔い改めてイエス様に立ち返った人は、イエス様を人生における主(主人)として生きることを決意し、お仕えする歩みを始めるのです。エルサレムから派遣されたバルナバも異邦人達に及んだ神様の恵みを確認して喜び、継続的にイエス様に頼り、献げる歩みをするように、そしてイエス様によって力強い歩みをするようにと励ましました。人々は(まず)イエス様に加わり、結果として教会に加わる者たちとなっていきました。これらの“イエス様についていく者達”はやがてクリスチャンと呼ばれるようになります。クリスチャンは、罪をゆるしていただいたことによって、神様との正しい関係を築く出発点に立ち、生涯においてその関係をより強いものとしていく歩みを続けるのです。改めてクリスチャンとは何を意味するかを考えてみましょう。以下の事柄を自問してみましょう。“私はキリスト様を信じているクリスチャンか。私は神の子であるか。私はキリスト様に学ぶ弟子であるか。私は神様に対して聖別された聖徒であるか。私はキリスト様のために働くしもべであるか。私は神様に対して忠実な者であるか。私は兄弟の一人で、兄弟を愛する愛で満たされているか。私は神の友であるか。私は神様に愛される者であるか。私は神の相続人であるか。私は神のものであるか”と。イエス様の福音は、人を主のもとへと帰らせ、主に加わらせ、主にとどまらせるのです。そしてこの福音に正しく応答する人は、主を知り、主を愛し、主のために生きる者へと変えられていくのです。

III. イエス様の福音はイエス様に仕えるため (27~30節) →皇帝クラウデオの時代に深刻な飢饉が起こりました。そのような中でクリスチャン達はユダヤにいる同胞に、(経済力に応じて)支援をしました。イエス様を信ずる者達は、同じくイエス様を信ずる者達を顧み、祈り、助けを提供するのです。他の兄弟(クリスチャン)に仕えることはイエス様に仕えることであり、イエス様の教会に仕えることはイエス様にお仕えすることです。そのことによってイエス様に栄光が帰せられます。イエス様が喜んでくださいます。そして私たちも喜ぶことができるのです。イエス様の福音によって救われた人は、イエス様のために生きることを喜ぶのです。

まとめ: イエス様の福音は、あなた個人のためであり、神様との関係回復と強化のためであり、イエス様の栄光のためである →イエス様の福音は、それを信じる者達に天国行きの切符を与えるだけのものではありません。すでに述べたように、この福音は神様との関係回復を出発点として(地上における聖化の過程において)主のために継続的に生きることを可能とするものです。そのことが現実のものとなる時、クリスチャンを通して、また教会を通してイエス様がほめたたえられるのです。イエス様の福音の効果が家族・教会の世代を超えて受け継がれていくためにも、イエス様の福音を与えてくださった神様の意図を正しく理解し、個々が“神様との関係がいかなる状態にあるか”ということに常に敏感であるべきなのです。

関連記事

  1. 選ばれた者の特権②(I ペテロ 1:1~2)

  2. 3月1日 イエス様は牧者②

  3. 7月16日 偶像を棄て神に帰れ

  4. 1月22日 神様の御顔を求める

  5. みことばの偉大さ(I ペテロ 1:22~25)

  6. 10月25日 語られる神のことば

  1. 2024.11.17

    恵みの回顧

  2. 2024.11.17

    導く神の御手(I ペテロ 5:10~14)

  3. 2024.11.10

    霊的警戒アラート(I ペテロ 5:8~9)

  4. 2024.11.03

    牧師の独り言 Vol.28

  5. 2024.11.03

    謙虚さの恵み(I ペテロ 5:5~7)

For those who speak English: Although we do not have an English service, we will do our best to assist you when you come to our service. Please contact us.