この世界には必ずしも認知されない戦い-霊の戦い-が存在します。それはまことの神様とその反対勢力との戦いです。今回は聖霊の働きと悪霊の働きをそれぞれ見ることができる箇所から、その戦いの現実を認識するとともに、正しい対応について考えます。(使徒の働き13:1~12)
使徒の働き13~14章はサウロ(パウロ)の第一次宣教旅行について記録しています。アンテオケの教会にいたバルナバとサウロが宣教の働きの召命を受け遣わされます。最初の訪問先である地中海の島キプロスでみことばが語られ、地方総督もみことばに関心を示しました。一方で総督のもとにいた魔術師はバルナバたちの働きに反対し、総督が信仰の道に入ることを妨げようとしました。サウロは厳しいことばで魔術師の罪を指摘し彼の上に罰が降りました。一連の出来事の後 総督は信仰の道に入りました。
I. 聖霊の働きは祝福をもたらす →アンテオケの教会には預言者や教師と呼ばれる人々が複数いました。神様のみことばが(人を通して)語られる時に聖霊は働かれます。同じ聖霊が神様の御心を求める者たちに働かれ、バルナバとサウロが特別の任務に召されます。教会の人々は神様のご計画を受け入れ、2人を送り出しました。聖霊に遣わされた2人はみことばを語り、また聖霊に満たされたサウロは魔術師に適切に対応しました。聖霊の働きによって地方総督はイエス様を信じ受け入れました。
II. 悪霊の働きは破滅をもたらす →①悪霊は存在する:バルナバとサウロは魔術師と遭遇しましたが、旧約の時代から魔術師は神に敵対する存在であり、悪霊(悪魔)の手先です。
②悪霊は活動する:この魔術師はみことばを聞きたいと思った地方総督がバルナバたちの信仰に入らないように働きました。神様に滅ぼされる運命を認識している悪霊は、より多くの人々をさばきに巻き込もうと懸命に動いています。ノンクリスチャンは悪霊の支配の対象であり、クリスチャンも悪霊の影響を受けうる存在です。悪霊はあらゆる手段(人や物)を用いて人々をまことの神様から遠ざけさせます。人々が罪と悪に染まり、真実が何であるのかわからないようにしています。ある意味において悪霊の働きは今成功しています。
③悪霊は滅ぼされる:悪霊に使われた魔術師はサウロの宣言によって一時的に目が見えなくなるという罰を受けました。これはまことの神様が悪霊の上に存在しておられること、そして将来における究極的なさばきの権限をもっておられることを示しています。
まとめ:聖霊の働きの勝利を経験するために必要なことは現状認識とみことばの装備 →私たちの身代わりとなって死に、復活されたイエス様によって悪魔に対する勝利は得られましたが、私たちは尚 罪の性質を持ち罪の世界に生活する者として悪魔(悪霊)の影響・誘惑を受ける現実の中にあります。霊の戦いの真っ只中にあり、私たちを陥れようと、またイエス様に対する信仰によって生きないようにと働きかけてくる勢力があることを覚えておく必要があります。その認識のもと、まことの神様に頼り、変わることのない神様、そして神様の変わることのない約束であるみことば(その真実)をしっかりと握り、そのみことばの中に生きることが大切です。聖霊なる神様が与えてくださる剣である神様のみことばによって、日々霊的勝利を経験させていただきましょう。(エペソ6:10~18)