新約聖書のルカの福音書はギリシャ人の医者ルカによって(直接的にはギリシャ人に対して)書かれたものです。四つの福音書の中でこの書は人の子としてのイエス・キリスト様に焦点が合わせられています。この福音書を学ぶことによって、イエス様によってあらわされた、理想の人とはどのような人なのか、幸いな人とはどのような人なのかを知ることができます。同時に神様はどのようなお方で、私たちはどのように歩むべきかを学ぶことができます。
御子イエス様が人となられた目的は、罪人である私たちのあがないです。(へブル2:17)イエス様は人として、罪人の先祖、とりわけ不道徳な先祖を持つことを甘受されました。そして神であられるお方が人と同じ立場をお取りになったのです。(マタイ3:15)悪魔からの誘惑を受けられた(ルカ4:1-13)ことを含め、罪を除くすべての経験を人と共有されました。(へブル4:15)そのようなお方であられるからこそ、弱者に対する思いやりの心をもっておられるのです。イエス様には偏見がありません。イエス様はすべての人のためにこの世界に来られたのです。(ルカ2:10, 31-32; 17:18; 19:1-10)またイエス様は知恵のあるお方です。聖霊なる神様のちからによって教えられました。(ルカ4:14-15, 31-32)神の御子であられながら聖霊なる神様に依存される中でのお働きでした。さらにイエス様は、罪人を招く“割の合わない”仕事を引き受けられました。(ルカ5:30-32)罪人の救いのための莫大な価を支払われたのです。
人の子イエス・キリスト様のみわざを知る人は、本当の価値、本当の賢さを知る人です。このお方を知ったことにより、永遠の幸いの確保が実現しているのです。