2月14日 教会の調和のために

写真 2016-02-14 11 49 21人が複数集まると問題が生じる可能性が出てきます。それは交友関係においても、家族においても、職場においても同様です。“他の人々は自分とやり方・考え方が違うものなのだ”という前提で関わるのでなければ、避けられない問題が多く発生するでしょう。そのような現実の中で自己主張を続けることは賢いことではありません。イエス様の恵みによって救われたクリスチャンが、少なくとも主にある者たちとの(主に喜ばれる)良好な関係を保とうと思うのであれば、「主にあって」という態度が求められるのではないでしょうか。今回はエルサレム会議における決定から、教会の調和のために必要となる姿勢について学びたいと思います。(使徒の働き15:22~29)

I.  主にあって あなたがたを受け入れます (22~23節)→エルサレム会議におけるペテロ、パウロ、そしてヤコブといった人々の発言の後、エルサレムの教会は、パウロとバルナバ、そしてエルサレム教会の2人、ユダとシラスをアンテオケに派遣することを決定しました。この4人にはアンテオケ(そしてシリヤとキリキヤ)の異邦人クリスチャンへの手紙も託されました。エルサレム教会のユダヤ人クリスチャンたちが、異邦人クリスチャンを受け入れていこうとする姿勢が見られます。そしてこのことが教会全体の総意として行なわれていることは重要です。手紙の冒頭で、異邦人のクリスチャンたちを「兄弟」と呼んでいます。同じ主を知り、信じ、お仕えする者たちとして認め受け入れている証拠です。

II.  主にあって あなたがたの前に非を認めます (24~26節)→異邦人たちへの手紙の中で、ユダヤ人クリスチャンたちが先ず取り上げたことは、自分たちが異邦人クリスチャンたちにもたらした影響についてです。ユダヤ人クリスチャンたちは、「私たち」が引き起こした問題であることを認めました。問題とは“割礼を受けなければ救われない”とか“律法を守らなければならない”という一部のユダヤ人の教え・主張によって起こった混乱です。ユダヤ人クリスチャンたちは、この件で異邦人クリスチャンたちをわずらわせたことを認めました。ユダヤ人たちは、“これはユダヤ主義者たちのせいだ”とか“我々に従おうとしない異邦人が悪い”などとは言わず真摯に対応する姿勢を見せています。主にある者たちとして異邦人クリスチャンたちを認めたユダヤ人たちが、さらに人を送り、自らの非を認める手紙を手渡すことによって、異邦人クリスチャンたちに歩みよっていることがわかります。

III.  主にあって あなたがたにお願いします (27~29節)→手紙の最後に、異邦人クリスチャンに守ってほしい事柄について述べています。それはすでにヤコブが触れた、避けるべき4点(20節)です。それらは多くの部分において異教の宗教的行為(偶像礼拝)と関連のある事柄です。ユダヤ人クリスチャンたちは異邦人クリスチャンたちへのこの要求が、聖霊の導きによる決定であることを明確にしています。また挙げられた4点については、それを避けることによって(消極的な意味で)神様をお喜ばせすることができ、ユダヤ人と異邦人との主にある交わりの障害を取り除くことが可能となるという意図も含まれています。異邦人への手紙の中で、先ず彼らを主にあって受け入れ、またユダヤ人の側の非を認めたことにより、最後の彼らへのお願いはより受け入られやすいものとなったことでしょう。

まとめ:クリスチャンの調和は、個々の主にある謙虚さから生まれる →クリスチャンの調和のためには、先ず主を認めることから、また主にある他の者たちを認めることから始める必要があるのではないでしょうか。そして他者との関係において自ら(それが存在するのであれば)調和の障害となっているものを取り除き(必要に応じて自身の非を認め)、さらに調和のために益となると思われることを提案する必要があるのではないでしょうか。私たちは主の前に謙虚になり、同じ主による救いをいただいている他のクリスチャンの前に謙虚になり、共に主の栄光のために、主の御心に向って前進する必要があります。クリスチャンであっても皆、違いがあります。そしてクリスチャンであっても問題は起こります。(パウロとバルナバがそうであったように)そのような中で、主にある謙遜さを一人一人が持ち、建設的に問題・課題に対応することが、クリスチャン(教会間、信者間)の調和・一致の実現のために求められているのではないでしょうか。

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