使徒の務め、福音の務め(ローマ1:5~7)

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タンクから引かれたパイプの役目は、水などの液体をその性質を変えることなく次の場所へと運ぶことです。イエス様を信じた使徒パウロはまさにそのようなお役目を神様から与えられました。福音を主題とするローマ人への手紙の学びを始めていますが、先ずパウロは、福音とは何か(2~6節)を述べます。福音は神の約束であり(2節)、御子に関わること(4~6節)、そして御子とは誰なのか(3~4節)を述べ、パウロはこの御子から自分は務めをいただいたことを説明していきます。今回は、パウロの受けた務め、福音が果たす役割について学びます。

パウロはイエス様の御名のために信仰者を獲得する務めをいただきました。その務め、つまりパウロが伝える福音が果たす役割には少なくとも三つのことが含まれます。

務め① 信仰の従順をもたらす(5節):パウロは神様から個人的に、受けるに値しない好意を受けました。恵みは福音メッセージの極めて重要な部分です。聖書が教える救いとは、人の側のあらゆる努力や功績とはまったく無関係の中で与えられる神様からの贈り物です。(ローマ3:24; 4:5; エペソ2:8-9)さらにパウロは、使徒となるという特別な贈り物を受け取り、神様によって(特に異邦人に)遣わされ、救いのメッセージを携えていく者となりました。(使徒9:15; ガラテヤ1:16)人々が、語られる福音メッセージに従い、悔い改めて、イエス様を信じるように導く働きです。真の救いに至る信仰は、常に主であられるイエス様への服従と委ねる姿勢を生み出します。イエス様の御名のため、イエス様を喜ばせるため、イエス様に栄光を帰すためにパウロはこのメッセージを広めるお役目をいただいたのです。

務め② イエス様のものとする(6節):この手紙の受け取り手であるローマのクリスチャンたちは信仰の従順の実の一例と言えます。信じて救いをいただく一人ひとりは神様(イエス様)によって召された者たちです。一人ひとりは神様のご計画によって選ばれ招集された罪人です。救いへの召しは、救いにおいて、神様が主導権を握っておられることを強調しています。

務め③ 神に愛される聖徒にふさわしい者とする(7節):パウロは手紙の“本文”に戻り、手紙の受け取り手である(ローマに点在する)クリスチャンの集まりのためにお祈りをしていますが、その前に、福音を受け取った者、イエス様の尊い血によって買い取られた者がどのような立場にあり、どのような者であるべきかを思い出させています。

#1「神に愛され」:神様はご自分のものに愛を示されます。(ローマ5:5; 8:35; エペソ2:4; Iヨハネ3:1)

#2「召され」:神様は、一人ひとりが、福音を信じるようにと(一般的な広い意味で)招いてくださっただけではなく(イザヤ45:22; 55:6; エゼキエル33:11; ヨハネ7:37)、救いに選んだ者としてご自分に引き寄せてくださいました。(ローマ8:30; IIテサロニケ2:13-14; IIテモテ1:9)

#3「聖徒」:神様は、(立場において)聖なる者とするために、罪からご自分へと信者を取り分けてくださいました。(Iコリント3:16-17; Iぺテロ2:5,9; コロサイ3:12)

パウロはローマのクリスチャンのために恵みと平安を祈っています。恵みはギリシア人の、平安はユダヤ人の伝統的な挨拶のことばです。この組み合わせは、ユダヤ人と異邦人が主にあって“ひとりの人”であることを反映していると言えます。神様のみが恵みと平安の贈り物を提供できます。恵みは、生活と奉仕における力と備え(助け)です。イエス様を通して与えられるすべての祝福は恵みです。その中には、悔い改め、信仰、愛、希望、そして聖霊の働きが含まれます。平安は、社会の荒波においてクリスチャンの心を支配するものです。これらは父なる神様と御子イエス様から注がれるのです。

まとめ: 福音は人を主からの恵みと平安の受け取り手とする
神様からの福音を信じて従う時に神様からの祝福を豊かなかたちで受け取り始めます。福音を受け取る者はイエス様のものとなって究極の平安を受け取ります。福音はイエス様のものとして相応しく信仰者を整え続けます。パウロは福音の働き(ちから)を人々に適用する務めを果たしました。パウロの純粋で忠実な働きにより、多くの人々は回心を経験しました。福音がオリジナルのままで伝えられることが重要です。伝達者の使命は、届けることであって、編集することではありません。祝福を運ぶ管に求められるのは、聖さと忠実さです。自分を通して流れるものを変えてはなりません。変えるなら、それはもはや福音でなくなってしまうからです。(ガラテヤ1:6)

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