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昨日まで選挙に向けて多くの候補者が人々にメッセージを届け続けました。そのメッセージが届いたかどうかは本日の選挙結果にあらわれてくると思います。私たちクリスチャンにも人々に届けるメッセージがあります。神の福音です。パウロはローマでの説教（伝道）への熱い思いを述べた後、ローマへ行きたい理由を述べています。それは福音に対する誇りを表現するものです。
パウロには、福音宣教に対する遠慮はありません。彼は自身の務めの価値を認識していました。ピリピで投獄され、テサロニケやべレアから退去を余儀なくされ、アテネでは嘲笑の的となり、コリントではおろかな者として取り扱われ、ガラテヤでは石打に遭うということを経験してもなお、彼は福音を語ることへの情熱を失いませんでした。（IIコリント4:8-9; 11:23-28）彼は福音に対して否定的な反応があることは承知の上で（Iコリント1:23）なお、教養のあるローマ人に伝えることを躊躇しませんでした。そこには彼が確信する理由がありました。
＊救いをもたらす福音は神のちからのあらわれである（16節）
福音は救いをもたらすものであり、信じる者すべてを救うものです。福音にはとてつもない効力があります。それは神のちからの働きです。全能であられる神様のちからは、人の罪の性質を圧倒し、新しいいのちを与えるのです。（Iコリント1:18,24; 2:4-5）
「救い」は、解放、救出を意味します。福音のちからは、人を失われた状態から（マタイ18:11）、神の怒りから（ローマ5:9）、意図的霊的無知から（IIテサロニケ1:8）、闇の力・異教の闇から（コロサイ1:13; Iペテロ2:9）、そして罪に対する究極的な罰から解放します。
「信じる」とは、信頼する、依存する、信仰をもつ、ということです。これは、単に一時のことではなく、継続的な状態をいいます。真の救われる信仰とは、神様の超自然のわざであり、神様が人の心の中に生じさせてくださる恵みに満ちた贈り物と言えます。
神様はご自分の証しをする民族としてイスラエルを選ばれ、明確な特権をお与えになりました。（ローマ3:2; 9:4-5; 使徒3:26）イエス様の働きはまずイスラエルに対してであり（マタイ15:24）、イスラエルを通して救いは世界に及んだのです。（ヨハネ4:22）
＊救いをもたらす福音は神の義のあらわれである（17節）
この節は、福音がなぜ神のちからなのかの理由も説明しています。「義」とは、神様の完全な律法と聖いご性質と完全に一致している状態を言います。「神の義」は、まず①神のご性質を指します。神様は正しいことをなさり、間違ったこと、不正なこと、不公平なことがまったくありません。また②罪人を義と認める方法を説明します。神の御子であられるイエス様は神様の義の要求を満たすことで罪人を救われました。そして、③イエス様を信じる者に与えられる立場を説明します。人は悲惨なほどに道徳的に完ぺきな神様の標準からかけ離れているのですが、イエス様に対する信仰に基づいて（そして信仰によってのみ）神様は不敬虔な罪人に義を転嫁されるのです。これこそが福音が示していることです。神様はイエス様を信じた者たちをイエス様の完全さの中に見てくださり、義として扱われるのです。（IIコリント5:21; ローマ3:22; ピリピ3:9）
神様の義は人の罪の処罰を要求します。しかし神様の義の要求が、同じ神様の愛により、イエス様によって備えられました。それがイエス様の身代わりの死です。そしてイエス様の（十字架の）みわざを受け入れるすべての者を神様は救うことができるのです。
パウロは、信仰（のみ）に基づいて恵みによって罪人を義と認めるというのが、神様の常の方法であることを証明しています。神様はアブラハムを信仰の型、手本として設定し（ローマ4:22-25）、彼を、信じる者たちすべての父と呼んでいます。（ローマ4:11,16）真の信仰は行動によってそれを実証してみせます。真の信仰とは、一時の事ではなく（継続的な）生き方です。救われた者の信仰は続き、最後まで持ちこたえるのです。
まとめ：福音の尊さを豊かに知っている信仰者は福音を誇りとする
パウロは福音が示すことがらを理解し誇りとしました。あなたはどうでしょうか。福音を人に伝えることを躊躇するとするなら、それは自分が受け取った福音の尊さを十分に理解していないからではないでしょうか。自分を守ろうとするからではないでしょうか。そのような歩み方を通しては、福音の素晴らしさを伝えることは困難です。福音を誇りとせず、恥としているなら悔い改めて変えていただきましょう。神様の福音の尊さを深く知り深く感謝する者にしていただきましょう。パウロのような情熱をもって証しする者へと神様の力によって変えていただきましょう。
