肉の欲とのバトル(I ペテロ 2:11~12)

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クリスチャンであるなら、“神様の御心を求める”ことは重要であると理解していても、現在の自身の生活の中で“どのように?”という疑問があるかもしれません。ぺテロは手紙(第一 2:11-25)の中で一つの答えを与えています。敵意がぶつかりあっているこの世界のあらゆる関係において、まことの神様を知るクリスチャンたちが、正しい歩み(ふるまい)をすることを説きます。

① 肉の欲を避ける命令:まずは自分自身の中にある戦いに勝利しなければなりません。ここで述べられている欲とは強い願望のことで、人の中にある抑制されない衝動のことです。肉の欲とは、(性欲に限らず)神様の御心に反する強い欲望すべてです。暴飲暴食・惰眠・物欲・金欲・快楽渇望が含まれます。これらは、神様との交わりを妨げ、霊的成長を阻害し、その人の歩みは欲に支配されたものとなります。肉の欲はたましいに戦いを挑む武装集団です。絶え間なく動き回り探し回り、クリスチャンの喜び・平安・用いられる度合いを破壊しようと試みているのです。ペテロは、肉の欲から自分自身を離して保持しなさいと命じています。肉の欲にふけったり、溺れてはならないと言っているのです。この世界で神様のために効果的な証し人となっていくためには、自律/自制が必須となります。堕落した性質から生み出される欲望を退けることによってそれが可能となります。

② 肉の欲を避ける理由:クリスチャンはこの世の者ではないというのがその理由です。天に国籍を持つクリスチャンはこの世では旅人であり寄留者です。クリスチャンはこの世界に市民権を持っていないのです。それゆえ、罪に対して死んだ者であるクリスチャンは、この物質的世界に住む人のように行動したり、反応してはいけないのです。天をめざして歩んでいる者たちは、天の(神様の)スタンダードを採用して生きるのです。

③ 肉の欲を避ける意味:肉の欲を避けることには、立派なふるまいをすることが含まれます。ペテロが1:15で述べた、聖なる者となることと関連しています。継続的に“立派なふるまいを持つ”ことを保つことが期待されているのです。クリスチャンは、純粋に、高尚に、内面において自己制御し、その結果として人々の前に良いものを映し出すべきなのです。クリスチャンでない人が見ていることは、それが立派にふるまう一つの理由となります。
(IIコリント8:21; ピリピ2:15-16; テトス2:8; ヤコブ3:13)

④ 肉の欲を避ける目的:未だ救われていない、失われた人たちの「訪れの日」の準備のため、クリスチャンは肉の欲と戦うのです。クリスチャンは世間とは違う生き方をすることにより、時に非難されることになります。初期のクリスチャンたちもあらゆるかたちで不当な非難を受けました。世間の人々はクリスチャンを見ています。常日頃の立派なふるまいによって、クリスチャンに対するあらゆる中傷が誤りであることを証明するべきです。「訪れ」とは、旧約では、神様の“訪れ”を警告する表現です。それは、さばき、或いは祝福において神様が個人、或いは国家に近づかれる日です。新約では、贖いを表現する語です。イエス様の“来訪”により、人が救いに至る場合と、それ自体がさばきになる場合とがあります。(パウロは前者のケースです)神様の恵みが人の心を訪問する時、救いに与る信仰によって応答するならば、神様をあがめることになります。その過程において、その人が観察してきたところのクリスチャンの証しが覚えられ用いられるのです。クリスチャンの立派な行いが、ある人の回心の手助けをするということです。信じない人は、最終的なさばきにおいて、神様の怒りの訪問を受けることになります。その時、強いられて「神をあがめる」ことになるのです。その人は福音に耳を傾けず、クリスチャンの歩みの中に福音を見出さなかったということであり、クリスチャンに対する非難が不当であったことが証明されることになります。

まとめ:主の栄光のために肉の欲に勝利せよ
クリスチャンの生きる目的は、神様の御心に生きることです。(4:2)そうするためには、人の内にある肉の欲が制御されなければなりません。信仰者としての歩みが肉の欲に支配される、乗っ取られるというようなことがあってはならないのです。そうならないために、神様の恵みと助けが必要です。悪魔は悪い欲望をくすぐる餌を蒔いて誘惑してきます。神様が定めた範囲から出て欲望を満たすように(御心に逆らうように)と仕掛けてきます。クリスチャンは、天の国民であることを念頭に、神様の御心を信仰で選び、肉の欲に勝利しなければなりません。クリスチャンは内面において戦いの中にあることを覚えましょう。天の国民であるに相応しく立派にふるまうことを選んでいきましょう。世の中の人々が、クリスチャンの歩みに違いを見出し、神様に一歩でも近づく機会を提供していきましょう。

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