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“人生は苦しみの連続”というように感じておられる方が多いかもしれません。クリスチャンになったからといって、辛いことや苦しいこと、そしてストレスが消えてなくなるわけではありません。前回 神様から与えられている希望について学んだばかりですが、今回は試練について学びます。

試練は存在します（6節）
「試練」は外からやって来るものですが、様々なかたちがあります。試練には、それをゆるしておられる神様の目的があります。確かに試練は悲しみを与えるものです。しかしクリスチャンの試練は、喜びをまったく消してしまうものではありません。試練は「しばらくの間」です。（II コリント4:17）

試練は良いものです（7節）
金属が精錬されてより価値のあるものとなるように、クリスチャンは試練により信仰の真価をあらわすことができます。

＊試練は信仰を鍛えます： 金属は洗われ、熱せられることにより不純物が除去されていきます。同じようにクリスチャンも、試練を通り（なおイエス様に頼るなら）、聖められ、イエス様への信仰が本物であることがあらわされます。試練は、罪の性質により、内にある悪いものを暴露し悔い改めへと導くのです。そして、精錬され鍛えられた価値のある信仰へと成長していくのです。
＊鍛えられた信仰は神に栄光を帰します：神様は「称賛と栄光と誉れ」を受けるにふさわしいお方です。一方で、神様は人を称賛してくださいますし、（ローマ2:29; Iコリント4:5）クリスチャンと栄光を共有してくださいます。（ローマ8:17）クリスチャンは歩みにおいて神様に栄光を帰すことができます。（Iコリント10:31）「誉れと栄光」はイエス様のものですが（Iテモテ1:17）最後の審判において善を行う者に与えられるものでもあります。（ローマ2:7,10）イエス様がやがておいでになられる時、クリスチャンの信仰が本物であることは、称賛・栄光・誉れで明らかとなります。そのようなクリスチャンの存在を通して神様に栄光が帰せられることも確かです。

試練を乗り越える方法があります（8節）
クリスチャンの試練が聖さを生み出すだけでなく、イエス様への本当の愛と信仰を表現するのも事実です。

＊イエス様への愛（神の愛への応答）：クリスチャンは未だ見たことがないイエス様よって与えられた救いを経験しており、未だ見たことがないイエス様を愛する者です。この愛は試練において大きなちからとなります。
＊イエス様への信仰（愛の神の取り扱いに信頼する）：未だ見ていないイエス様を信じるクリスチャンは、イエス様が（試練を通しても）どのように自分を取り扱われるかを信頼して委ねることができます。このようなクリスチャンが大事にして見るところは、目の前の試練ではなく、自身が愛し信じているお方です。旧約時代のモーセがそうであったように「目に見えない方を見ているように」忍耐することができるのです。（ヘブル11:27）
＊イエス様にある喜び：すでに見た、愛と信仰が喜びを生み出します。これは将来における解放（救い）を期待しての喜びです。一番の喜びとするところは（すでに学んだ）相続や栄光ではなくイエス様のおいでです。

イエス様を信じて罪が赦され永遠のいのちをいただいたクリスチャンは、罪のちからからの解放（救い）を経験しつつ、将来におけるからだの贖い（ゴールである救い）を待っています。（9節）

まとめ：試練は信仰成長のための専用道路
クリスチャンとしての成長を望みながら、それを楽に手に入れたいと思っていませんか。残念ながら神様はそのような道（方法）を用意しておられません。成長は、痛み苦しみを伴う経験の先にあるのです。
もし 試練がもたらす成長・聖化の価値を認めるなら、（初めから踊るほどの喜びはないかもしれませんが）試練に意味を見出すはずです。試練を、成長のために神様が備えてくださった機会と見ることができるはずです。成長のために試練を求めることさえできるかもしれません。私たちには試練を通らなければ学ばないことがあるはずです。経験しなければ変えられない頑固さがあるはずです。試練は嬉しいものではありません。しかし、クリスチャンは試練の中で神様を見上げることができます。神様からの目的を認めることができます。神様が助け導いてくださることを経験することができます。生活の中で遭遇する試練の意味を、神様との関係で、また自身の信仰成長との関連で理解し受け入れることができる人は幸いです。