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「聞く耳を持たない人」の特徴として次の8つのことを挙げている記事がありました。
①自分の考えに固執する
②過剰に反応しやすい
③自信がない
④負けず嫌い
⑤感情的になりやすい
⑥気持ちに余裕がない
⑦無駄にプライドが高い
⑧疎外されていると感じている
あなたに当てはまるものはありますか。
人として、またクリスチャンとして、聞く耳を持つことは、謙虚さのあらわれであると言うことができます。今回は聞く耳を持った人/持たなかった人の記事から謙虚な歩みについて考えます。(列王記 第二 5:1~14)
今回の記事は、紀元前850年頃、(北)イスラエルとアラム(シリア)で起こったことです。メインの登場人物はナアマンです。彼はアラムの国の軍のリーダー(将軍)であり、王様からも信頼される勇士でもありましたが、重い皮膚病を患っていました。
I. 聞く耳を持った将軍(1~7節)
ナアマンの妻に仕えていた若い娘がいました。彼女の発言から事態が急展開します。“ご主人様がイスラエルにいる預言者のところへ行けば、病は癒していただけるでしょう” この若い娘は、イスラエルとの戦いの際にアラム人が略奪し捕虜として連れて来られたのでした。当時イスラエルの人間であれば、預言者エリシャの存在は皆が知っていたのかもしれません。しかし、その上で彼女がそのことを(女奴隷という立場にありながら)伝えるとはどういうことでしょう。客観的に見ればとてもかわいそうな境遇にある彼女が善意と確信をもって敵国の軍のリーダーに進言するとは。ここに信仰者としての輝きを見ます。
妻を通して進言を受けたナアマンは王様のもとに行き、若い娘の発言を伝えました。王様はイスラエルへの渡航を許可し、イスラエルの王様への親書を託してくれました。ナアマンは若い娘と妻のことばを受け入れ行動したのです。
II. 聞く耳を持たなかった将軍(8~12節)
アラムの王様からの親書を受け取ったイスラエルの王様は、その意図を誤解し取り乱しました。それを知った預言者エリシャは、ナアマンを自分のもとに送ってくれるよう願いました。ナアマンは馬と戦車、そして多くの贈り物をもってエリシャのもとに来たのですが、エリシャは使者を遣わして指示を与えました。“ヨルダン川へ行って7回体を洗うように、そうすれば治ります”と。ナアマンは憤慨しました。彼はエリシャがやってきて自分に触れて癒してくれるのだろうと思っていたのです。さらに地元にはもっと美しい川があるのに、こんな水が濁っている川で体を洗うことなどとんでもないと思ったのです。想定が大幅に覆された彼のプライドは傷つき、怒りながら帰っていくことになりました。
III. 聞く耳を持った将軍(13~14節)
しかしナアマンには良いしもべたちがいました。怒って帰ろうとするナアマンに向かって諭すように進言したのです。“あなたはもっと難しいことを指示されてもするのではありませんか。預言者はとても簡単なことを指示したのではないですか”と。4節に「そこで」とあります。ナアマンは聞く耳を持っていました。11節に「しかし」とあります。ナアマンはこの時聞く耳を持っていませんでした。そして14節に再び「そこで」とあります。彼は再び聞く耳を持ちました。謙虚になった将軍は、エリシャの指示した通りに行い、幼い子供のような体を得たのです。
まとめ:謙虚さは神様の祝福を招きよせる
ナアマン将軍の記事は、まず救いを必要としている人に求められる姿勢を教えてくれます。ある人は快く聖書の話を聞くことをしても、救いの方法が提示された時に前へ進むことができなくなってしまいます。“イエス様を信じるだけで救われる”という教えが受け入れられないのです。それは自分が考えている救われ方とは違うからかもしれません。自分が、救われるために何もしなくていい、いや何もできないんだ、ということを受け入れることができないのかもしれません。この世界を造られた神様の救いを受け入れるということは、その救いの方法も受け入れるということなのです。
同時にこの記事はイエス様を信じたクリスチャンの、信仰の姿勢、祈り求める姿勢、神様の用意しておられる方法を純粋に受け取り従う姿勢を教えてくれます。神様はご自分のお考えを行われる上で、どのような人・状況も使うことがおできになります。神様のご計画が成るためには、必ずしも私たちがもっているもの(地位・財産・経験・能力など)が必要だということではありません。むしろそれらが、神様が行おうとしておられることを邪魔してしまうかもしれないのです。私たちの中にあるプライドが、神様からの祝福を遠ざけることになってしまってはいけないのです。ナアマンがそうしたように、言われることに耳を傾け、従うところに神様の祝福があるのです。