11月23日 主の権威を認める祝福

“権威を認める”とか“権威に従う”ことは、時代遅れのことのようです。例えば、国のリーダー達への尊敬を欠いた批判は書籍やネットに溢れています。確かに完璧な人間は存在しないわけですから、どのような集団のどのようなリーダー達にも、何らからの欠点が見つかることは必然です。そのような現実に、秩序やまとまりというものが存在するとしたら、それは個々が人間以上の絶対的権威を認めることによってでなければなりません。今回の箇所では唯一欠点のない神様(イエス様)の権威を認めることの幸いを考えてみます。(使徒の働き8:9-25)
①神の権威を認める者は真実がわかる (9-13節) →サマリヤで伝道をしていたピリポはシモンという魔術者に遭遇しました。彼は魔術によって人々を驚かせ、一目を置かれる存在でした。しかし、ピリポがみことばを語ったことにより、人々はイエス様を信じ、バプテスマを受けました。人々はピリポが語ることを、神様からのことばとして受け入れたのです。サマリヤの人々は魔術者シモンへの(長い間の)関心から、イエス様への信仰を持つように変えられたのです。人が信じていることを変えることは簡単ではありません。しかし、人が聖書の神様を本当の神様として、またみことばが神様のことばであると受け入れるなら、真実がわかるようになるのです。
②神の権威を認める者はへりくだる (14-17節) →ピリポの伝道によって、サマリヤの人々がイエス様を信じたことは、エルサレムにいる使徒達にも伝えられました。そしてペテロとヨハネがサマリヤに派遣されました。彼らが祈り、手を置いたことによって、サマリヤの人々は聖霊を受けることができました。当時は旧約時代から新約時代へのなお移行期間(過渡期)であり、イエス様を信じることと、聖霊なる神様を受けることとの“時間差”が生じている、特殊な事情があります。そのような中で、ピリポはペテロ達のような聖霊を授ける権威を与えられてはいませんでした。ピリポにとってみたら、自分が開拓してクリスチャンを増やしたところへ、リーダー格の者達が登場し、“いいとこ取り”をされたと思いプライドが傷つくか、失望するかしても不思議ではありません。しかし、彼はペテロ達にそのような権威を与えた神様を認め、自分の役割に忠実であったようです。程度の差こそあれ、人にはプライドがあり、自分の実績を評価してもらいたいと思う者です。そして、それが“適切に”なされないことによって、衝突が起こることが(教会でも)しばしばです。それぞれに役割をお与えになる神様の権威を認めることができるならば、各自が謙遜になり、互いに仕えあうことが可能になります。
③神の権威を認める者は成長する (18-24節) →魔術者であったシモンは、ペテロ達が聖霊を人々に授ける行為を見て、自分もそのちからが欲しいと思いました。そして、それをお金によって買おうとしたのです。ペテロは、そのような考えが間違っており、神様に対して罪を犯しており、悔い改める必要があることをシモンに伝えました。シモンは自身の罪深さを指摘されましたが、単に罰が神様から来ないように、祈ってくれるように求めるのみでした。シモンのイエス様に対する信仰には疑いの余地が多くあります。人が神様のことばを受け入れ、救い主イエス様を信ずることは、神様の権威を認める第一歩です。イエス様を信じたクリスチャンは、その後もへりくだってみことばに聞き従う(罪を悔い改めてみことばを受け入れる)ことを継続していくことによって、クリスチャンとして成長を続けていきます。神様の権威を認めることは、人に信仰をもたらし、信仰を確固たるものとして成長させるのです。
まとめ:神の権威を認める選択は、祝福の選択 →あなたはこの世界を造られた神様の権威を認めて生活していますか。神様はいつも生きて働いておられること、あなたをご覧になっておられること、公平と正義をもってあなたを評価し取り扱っておられること、常に真実であられること、神様のために行ったことを覚えていてくださることなどを踏まえて日々の生活を送っていますか。神様がこのようなお方であられることを覚えて自分に与えられた役割に満足し、忠実に果たしていますか。あなたは教会のメンバーとして、日本国民として、生徒の一人として、家族の一人として、何らかの権威(リーダー)の下に身をおいているはずです。あなたの上に誰がいるのであっても、究極的な権威は神様にあることを覚えましょう。不完全な、そして時には理不尽なリーダーがいても、イエス様にあって(イエス様を認めることによって、またイエス様に罪を犯すことでないのであれば)従い、認め、受け入れ、ゆるし、愛そうではありませんか。権威に対抗することが常態化しているこの世の中にあってクリスチャンの集団においては、神様の権威を認めることの祝福を共有しようではありませんか。

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