今週はマルコの福音書13:14-23から「来るべき苦しみ③」を学びました。この章でイエス様はこの先に起きる苦しみについてお話をされていますが、それらすべてを私たち一人ひとりが経験するわけではありません。特に今回の箇所は今すでにイエス様を信じて救われているクリスチャンに直接的に降りかかる苦難ではないと言うことができます。しかしやがて到来する苦しみの中で「荒らす憎むべきもの」の登場は「その日」地上に存在する人々にさらに大きな苦しみをもたらすことになります。このキリスト様に真っ向から対抗する存在(反キリストと呼ばれる)に従わない人は自らを危険にさらすことになります。
①まず「その日」への対応(備え)についてイエス様はお語りになりました。「その日」は迅速な対応が求められます。「逃げなさい」、「降りてはいけません」、「入ってはいけません」、「戻ってはいけません」と命令され、とにかく身の安全を保つことが最優先され、それがすばやく成されなければならないと言われています。「その日」に妊娠中であったり、幼い子供を抱えていたりする親は避難する上で大きなハンディを負うことになります。行動についての(肉体的)命令と共に霊的な命令も与えられています。「このことが冬に起こらないように祈りなさい」と。ユダヤでは雨季を指すこの冬の時季は避難して過ごすことにハードルを増すことになります。また偽キリストの存在を信じてはいけないこと、そして一連のことに気をつけていなければならないことが命令されています。
②イエス様は「その日」の深刻さについても語られました。この苦しみは「神が天地を創造された初めから」なかったような大きなものであるとおっしゃいました。そして神様が動いてくださらなければ誰も助からないような状況になるというのです。
③しかし「その日」における神様の憐れみも現実です。この苦しみの時(艱難期と言う)は7年間で特に後半の3年半が最も苦しみが大きい時とされています。しかし神様のコントロールの下で起こるこの苦しみの期間は神様の憐れみによって(3年半に)制限されるのです。それはこの期間にイエス様を信じる人々(選びの民)のためです。そしてその期間を通らなければならないであろう人々のためにあらかじめ警告してくださっているのです。
この先に起きる苦しみの原因は人間の罪にあります。人は何か問題が起こるとき、その原因を自分以外のところで見つけようとします。しかし広い意味においてすべては自分がその原因を作ったのです。神様に造られた存在である人が神様に背を向ける時に罰・苦しみを免れることはできません。私たちはそこまで深刻に考えないかもしれませんが、一つの罪が、その人の死の原因となり、死後の永遠の罰の原因となるということは事実です。今日学んだ箇所に書かれてある出来事をクリスチャンは単に「他人事」としてとらえてはならないのです。本来自分が受けるはずのことであること、ただ神様の愛によってそれが免除されていること、そればかりでなくイエス様によって永遠の幸せを約束されていること、それらをよくよく考えるべきなのです。そしてこのままでは来るべき苦しみに遭う可能性のある人々のことを想い避難の唯一の道である救い主イエス様を伝えていく必要があるのです。来るべき苦しみに遭わない神様の恵みを常に黙想しましょう。