6月25日 主に錨を下ろせ

ローマをめざしてカイザリヤを出立したパウロたちは、シドンを経由してルキヤのミラに到着し、そこでイタリヤへ行く(穀物運搬船と思われる)アレキサンドリヤの船に乗り換えました。クニドをめざしたものの風のために停泊することができず、南下を余儀なくされ、クレテ島の良い港に到着しました。航海が危険な季節でもあり、パウロはこの港に留まって冬を過ごすことを提案しますが、百人隊長は航海士や船長の考えを採用しピニクスをめざすことになりました。一時は人々の望みどおりの南風が吹きましたが、まもなくユーラクロンという陸からの暴風によって行く手を阻まれました。南下し、クラウダという小さな島の陰を進む船の乗組員は、積荷を投げ捨てるなど、暴風への対応に追われ、自分たちの位置確認もできない中、助かる見込みが徐々に低下していきました。そのような中で、パウロは立ち上がり神様からのメッセージを伝えます。
この章の“主役”は風です。風は船を翻弄し予定通りの航行を妨げています。それはクリスチャンの歩み・教会の歩みを表しているかのようです。様々な逆風・暴風にさらされる現実の中で大切なこと、それは動かされることのないイエス様にしっかりとつながっていることです。今回は主イエス様に錨を下ろしている人の姿を考えてみたいと思います。(使徒の働き27:13-26)

I. その人にはみことばに基づく希望がある →真っ暗で荒れた海を漂う船には望みを失った人々が乗っていました。彼らはピニクスで冬を過ごそうと錨を上げ良い港をめざしたのです。それは根拠のない希望でした。そして逆風のため、それはまもなく失望へと変わりました。そのような中にパウロはいました。彼には神様からのメッセージ(みことば)がありました。それはいかなる状況の中でも失望させることのない希望のメッセージです。

II. その人にはみことばに基づく励ましがある →パウロは人々に二度「元気を出しなさい」と言っています。それは彼の空元気による発言なのではありません。彼は神様から「恐れてはいけません」というメッセージをいただいていたのです。神様からの励ましのみことばによって彼は勇気付けられ、人々を勇気付けることができたのです。恐れない理由、それは神様の命令であるということ、そして神様はご自分のお考え・計画を実行するちからをもっておられるということにあります。神様の励ましは根拠のあるものです。神様の仰った“大丈夫”は本当に大丈夫なのです。

III. その人にはみことばに基づく確信がある →パウロは、神様の仰った「あなたは必ずカイザルの前に立ちます」ということばをそのとおり信じました。途中でどのような経験をするのであれ、彼はローマにたどり着くことを確信したのです。神様が「必ず」と仰ったことをパウロは信じ受け入れました。そして神様の“絶対”のみことばが彼の確信となったのです。

まとめ:主に錨を下ろす歩みは、みことばの真実に根ざす歩みである →主に錨を下ろすことは、主を信じる歩みであり、またその決断です。実際の船の錨は岩場に下ろしません。次に動くことができなくなってしまうからです。しかしクリスチャンはイエス様に錨を下ろし、下ろしたままでいいのです。イエス様、そして神様のみことばにしっかりとつかまりつかまり続けることが大事なのです。クリスチャンも嵐に遭います。試練や罪の誘惑の風雨にさらされることもあるでしょう。しかし確かな錨に自身を据えているならば致命的な事態には発展しません。神様のみことばを聞く・知るのみでなく、信ずること、それによってその人の歩みは堅実なものとされていくのです。あなたの希望・励まし・確信は神様のみことばが根拠となっているでしょうか。

 

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