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ダニエル書5章には、新バビロニア帝国のネブカドネツァル王の孫であったベルシャツァルの死と帝国の滅亡について記されています。メディアとペルシアの連合軍が帝国を占領し、ダレイオス(ダリヨス)が国を受け継いだのが紀元前539年のことです。彼の政権下において、年老いてなおまことの神様に対する強い信仰を持った勇者の姿を見つけることができます。
信仰の試練(1~9節): ダレイオス王は、120名の太守を任命するとともに、(ダニエルを含む)3名の大臣(統括者)を任命しました。これは、政権交代後もダニエルを含む役人の何人かは職にとどまったことを示しています。紀元前605年に捕囚となったダニエルは、この時85歳前後と思われます。彼は王様からの厚い信頼を受ける一方で、他の大臣や太守たちから妬まれることとなります。しかし任務をきちんと果たすダニエルを訴えることができる材料は、彼の信仰に関することのみでした。彼らは、“王以外に祈る者はライオンの穴に投げ込まれる”という法律を制定しダニエルを陥れようと企みます。
信仰の貫徹(10~18節): 場所・状況は変化してもダニエルの、神様に対する信頼は変わりませんでした。「以前からしていたように」(10節)という表現には、彼の信仰の姿勢がにじみ出ています。人がどう思い、どう反応するかは度外視しています。信仰の歩みは“日頃”の積み重ねが重要です。しかし信仰には代償が伴います。禁令を破ったダニエルにはライオンの穴が待っていました。王様はこの時初めて、法律制定の裏にある、妬む者達の陰謀を理解するに至りました。ライオンの穴に投げ込まれたダニエルに対する王の言葉(祈り)には、ダニエルの信仰の素晴らしさが反映されています。
信仰の報い(19~28節): ダレイオス王は翌朝早くライオンの穴に向かい「生ける神のしもべダニエル」に呼びかけました。ダニエルは、神様がライオンの口をふさいで護ってくださったことを伝えました。神様に信頼したダニエルは無傷でライオンの穴から出ることができました。王様はダニエルへの陰謀を企んだ者達を家族とともにライオンの穴に投げ込み、ダニエルの神をたたえた書状を全国に送付しました。
まとめ:信仰は一日にしてならず
まことの神様を信じているクリスチャンは、その信仰がどのような質のものであるかを省みなければなりません。物事が順調な時は、信仰は目立たないかもしれません。しかし物事がうまくいかなくなった時にこそ信仰はあらわれます。その信仰が強く堅いものであれば、それは眩しく映し出されるでしょう。クリスチャンは、状況が大変な時にこそ神様に対する信仰が必要であり、働かせる必要があるのです。しかし信仰を働かせるためには、“日頃”が大切です。クリスチャンは急に堅い信仰を持つことはできません。(急に霊的にはなれません。)毎日神様を信頼して歩んでいるなら、非常時にも神様を信頼できるはずです。神様を信じるなら絶対に困難に遭遇しないというわけではありませんが、委ねる信仰に神様は必ず報いてくださいます。あなたが強い信仰者になりたいのであれば、普段から(みことばと祈りによって)神様と深く密に交わるほかないのです。