善行による苦しみ(I ペテロ 3:18)

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はじめから存在しておられる神様によって創造された人間は、まもなく罪を犯し堕落しました。神様は罪をもった人間のために救いの方法を用意し、信じる者を救うことをよしとされました。イエス様の十字架の死については繰り返し学んでいますが、今回はイエス様が“良いことをして苦しみを受けられた”ことに焦点をあてて学びたいと思います。

① 主の善行ゆえの苦しみの現実

*主も一度苦しみを受けられた:イエス様でさえ不当なかたちで苦難を経験されました。それが神様の御心であったからです。その苦難は一度で完璧なみわざでした。私たちのための一度で永遠に有効な救いのための苦しみだったのです。(ローマ6:10; ヘブル7:27; 9:12,26,28;10:10)旧約(古い契約)において、ユダヤ人は繰り返しいけにえをささげる必要がありました。しかしイエス様のただ一度の犠牲はずっと有効なものとしてすでに完了しているのです。

*主は罪人のために苦しみを受けられた:罪に対しては罰が要求されます。イエス様の苦しみは(ご自分のではなく罪人の)罪の償いのためでした。イエス様は(結果的に)信じる罪人たちを、罪の結果の罰から救ったのです。

*主は身代わりの苦しみを受けられた:罪のない、罰を受ける理由のないイエス様が、父なる神様の要求を満たすために罰を受けられ、信じる者たちに神様への道を開いたのです。イエス様の苦しみには、“正しいお方なのに”という点と、“正しいお方であるから”という点が含まれます。
(2:24; イザヤ53:6; IIコリント5:21)

*主は暴力的な苦しみを受けられた:肉体を取られた神の御子イエス様は死に至る罰を受けられました。暴力的肉体の処刑をもって、イエス様の地上におけるいのちは絶たれたのです。

*主の苦しみは復活により勝利に終わった:イエス様は殺されましたが復活させられました。イエス様の肉(人性)は三日間死んでいましたが、霊(神性)は生きておられたのです。聖霊の働きにより生かされた(よみがえらせられた)イエス様は、その復活により、イエス様の苦しみが(まったく悪いことのゆえでなく)善行のゆえであったことが示されたのです。

② 主の善行ゆえの苦しみの効果
イエス様が十字架で示してくださった善行は、人間との間に和解をもたらしました。罪人が(罪を赦されて)神に近づくことができるようになったのです。イエス様を通して、私たちはまことの神様に紹介され、つながりをもつことができ、正しい関係を作ることが可能となったのです。この世界においては霊的に、そして来たる世界においては完全な意味で神様との交流ができるのです。(ローマ5:1-2; エペソ3:12; ヘブル10:19-20)

まとめ:主の究極の善行が私の救いを可能とした!
私たちが善行ゆえに苦しむとするなら、イエス様と(ある意味において)同じところに身を置いていることになります。クリスチャンはイエス様の苦しみを(完全な意味において)共有しているわけではないですが、イエス様が苦しまれた事実は(現在の苦難の中にあって)、究極的には勝利へと導かれることを確信させるものとなります。イエス様の苦しみが勝利で終わったように、クリスチャンも神様の恵みにより、イエス様のための苦しみにおいて勝利を経験することができます。イエス様の義の行為と従順ゆえに自身が救われていることの事実は、イエス様の御名のために励み、善を行うことで受けるかもしれない苦しみを耐えるちからとなるはずです。
クリスチャンの善行は他者を究極的に救うことはできませんが、神様はそれを喜んでくださり報いてくださいます。神様のもとに導かれた恵みを覚えつつ、従うべき相手に従うという延長線上で善良な生き方をする者とならせていただきましょう。

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