1月5日 神の不思議なみわざ

10年以上前の統計によると、日本には視覚障害者が31万人いるということです。今回の箇所(ヨハネの福音書9章1~12節)には目の見えない男性が登場しますが、(個人差はあるにしても)見ることが出来る者にとって、それがどのようなものであるか十分には理解できません。イエス様による奇蹟のみわざがもたらした歓喜はどのようなものであったのでしょう。見ることの新鮮さ、感動はどのようなものであったのでしょう。この記事はイエス様が「世の光」であられることを、肉体的視力の癒しでたとえています。霊的視力の回復は、知るべきことがらを明らかにし、真の永遠の幸いへと人を導きます。今回は、神様の奇蹟のみわざがどのようにあらわされるかを学びたいと思います。

I. 神様のみわざは“神の時”にあらわされる(1~5節)
①それはイエス様が目の不自由な人を見られた“時”にあらわされました。(1節) この方は生まれつき目が不自由な状態でした。他にも彼のような病をもっている人は多く存在していたことでしょう。そのような中で、この時に、この人にみわざをあらわされたのです。
②それは弟子たちが、目の不自由な人について質問した“時”にあらわされました。(2節) イエス様の弟子たちの関心は罪とこの病との関係にありました。ある苦しみや病は直接的に罪の結果である場合があります。(ヨハネ5:14; 民数12:10)しかし、常にそうであるとは限りません。(ヨブ1-2章)

イエス様は、この男性が目が不自由な状態で生まれた理由は、この人に神様のみわざがあらわされることにあると仰いました。イエス様は一般的な意味における罪と苦しみとの関係を否定されたわけではありません。しかし、(胎児の状態で)この男性が罪を犯したからでも、彼の両親が罪を犯したからでもないことを明言されました。

③それはイエス様がお働きになる“時”にあらわされました。(4~5節) イエス様が肉体をもってこの地上でお働きになったのは一定の期間です。その期間においてイエス様が父なる神様の「わざ」(御心)を行われることは、イエス様のおいでになった目的として相応しいのです。イエス様は霊的な意味で世の光であられるとともに、この男性の肉体的視力のためにも光であられるのです。

II. 神様のみわざは“神の方法”であらわされる(6~7節) 
①唾で作った泥を目に塗る“方法”(6節)(現代の私たちには理解し難いところではありますが)古代において唾や唾液の癒しの効果は高く評価されていたようです。イエス様は別の場面においてもご自分の唾を用いて癒しのわざをしておられますが、唾で泥を作るのはこの場面のみです。(マルコ7:33; 8:23)イエス様は最初の人の創造において、地のちりが用いられたことを念頭におかれていたかもしれません。(創世記2:7)
②泥を塗った目をシロアムの池で洗わせる“方法”(7節)シロアムの池はエルサレムの南東に位置し、キデロンの谷にあるギホンの泉から流れ出て(かつてヒゼキヤ王が作った)水道の先にあります。イエス様は(なお目の不自由な)彼をその池まで行かせました。それは彼に“信ずることの行動”をお求めになったのでしょう。

III. 神様のみわざは人知を超えるかたちであらわされる(8~12節)
①隣人の反応(8~9節前半)目が見えるようになった男性を見て、人々は驚きました。座って物乞いをしていた彼の姿をずっと見てきた彼らにとって大きな驚きであったことでしょう。一方で、癒されたのが本人であることを疑う人々もいました。
②当人の体験談(9節後半~12節)目が癒された男性は、自分がその人であることを告白し、どのようにして癒されたのかを可能な範囲で説明しました。

まとめ:イエス様を信じる者は、光なるお方のみわざの体験者である
光なるお方であられるイエス様によって、私たちの本来の姿が浮き彫りにされました。自分が罪人であることがわかったのです。それは同時に自分が神様にさばかれるべき者であることを気付いた瞬間でもあります。しかし、光なるお方を救い主として信じたことにより、真の救いを体験する者とされました。それぞれの“神の時”に光なるお方との遭遇がゆるされました。そして“神の方法”によって、恵みによって光なるお方の救いのみわざが自分の上に成就しました。私たちは救いの体験者として、光なるお方を、さらに知ることに努めなければなりません。神様の恵みによって、このお方に似た者とさせていただきたいとの願いを持たなければなりません。そして神の不思議なみわざがなされた自分の人生において、イエス様のお名前があがめられることを追求していかなければなりません。

 

 

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