1月6日 みことばの祝福のサイクル

イエス様のお生まれを祝う12月25日から1月6日までは降誕節とされています。そして今日1月6日は公現祭でもあります。これは幼子であられたイエス様への東方の博士の訪問と礼拝を記念し、このことを異邦人に対する主の現れとして祝うようになったものです。もともとこの祭はイエス様の誕生から、バプテスマのヨハネによってバプテスマを授けられるまでのすべての祝いを含んでいたようです。
今日再開するヨハネの福音書シリーズの箇所は、ちょうどイエス様がバプテスマを受けられた後、最初の弟子を「獲得」される場面から始まります。この福音書で初めてイエス様の発言が登場する箇所でもあります。今回は最初のイエス様の弟子となった者達の行動から、みことばの祝福のサイクルについて学んでみたいと思います。(ヨハネ1:35~42)

I. 真実を知らされる(35~37節)
バプテスマのヨハネは三つ目のグループに御子イエス様を紹介します。この場面においても一貫した謙遜の中で自身の弟子たちの注意をイエス様の方に向けさせます。
ここでヨハネは再びイエス様を「神のこひつじ」と呼んでいます。イエス様が罪人の身代わりになられたことにより、ゆるしが与えられる土台となったこと、そして罪人の悔い改めが神様に受け入れられることが強調されています。
ヨハネの弟子たちはイエス様について聞かされました。そしてすぐにイエス様についていきました。彼らは自身の「師」を突如変えたのです。この場面において必ずしも彼らが正式な意味でイエス様の弟子になったということではないでしょう。しかしヨハネの発言を受けて、彼らの中に「神のこひつじ」に対する一定の忠誠心が芽生え、このお方をより身近で“観察する”必要を覚えたことは間違いありません。

II. 真実を体験する(38~40節)
イエス様についていった二人に対して、ことばなるお方が(この福音書の記録で)はじめて口を開かれます。イエス様は彼らに、“人生において何を求めているか”という問いかけをなさいました。ご自分に近づくのは、単なる好奇心なのか、それとも本当の意味で知ろうとしているのかという問いかけです。
この問いかけに対して二人はイエス様の滞在場所について尋ねました。これは彼らが(敬意を払いつつ)イエス様と面談する(インタビューする)ことが可能であるかを確認したと思われます。
イエス様は彼らの求めに応じ、ご自分の滞在場所に彼らを招きます。時間は午後の4時。彼らはこの日イエス様と同じ場所で泊まったのかもしれません。彼らはイエス様と一緒に過ごし、イエス様を直に知ることになりました。人から“知らされた”から自ら“知った、体験した”へと変化したのです。
ここで二人のうち一人はアンデレであることが知らされます。

III. 真実を分かち合う(41~42節)
イエス様との面談を終えてアンデレが真っ先に向かったのは、自分の兄弟であるシモン・ペテロのところです。そして自分達は「メシヤ(キリスト)に会った」と伝えました。この発言は、彼らがイエス様から何を知らされたのかを物語っています。イエス様が、ユダヤ人の長年希望としてきた救い主、そのご本人であることを(十分な理解はないにしても)確認したということです。
「メシヤ」は旧約聖書において、神様によって特別の役割のために別けられた存在、「油そそがれた者」です。そしてイエス様は、来るべきお方として預言されたメシヤとして究極の存在です。(ですからメシヤはイエス様の個人名ではなく肩書=称号なのです。)
アンデレは自分が体験したことを兄弟に話し、彼をイエス様のところに連れていきました。イエス様は彼にケパ(ペテロ)という名前をお与えになりました。イエス様は単にシモンがどのように呼ばれるかだけでなく、どのように彼を変え、主の教会の土台を据える上でお用いになるかを予告されたのです。この福音書では彼の“変化”について記されています。

まとめ:みことばを聞き、実践し、伝えることの継続は信仰生活を豊かなものとする
バプテスマのヨハネの弟子であったアンデレは、イエス様について知らされ、自ら知り、兄弟に伝えました。
神様のみことばを聞き、読み、学ぶことができることは幸いです。そして学んだことが実践されること、また学んだことが実生活において真実であることを確認できることはさらに幸いです。そしてその効果・祝福が他の人にまで広がっていくとするなら本当に素晴らしいことです。この繰り返しはクリスチャンの歩みを豊かなもの、成熟したものへと前進させます。
みことばを聞くだけにとどめず、またその祝福を自分だけにとどめず、周囲の人々と共有するものでありたいと思います。

 

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