子育ての上で、子供たちの心を育み、霊的に教え導いていくこと、神様のみことばを心に根付かせていくことは容易ではありません。今回注目する信仰者テモテの名前の意味は、“神を尊ぶ者”ですが、彼は名前のように神様をおそれ敬う姿勢の中で神様にお仕えした人物です。彼は幼少から霊的に教育され、また彼自身も神様から学ぶことを選んでいきました。テモテの歩みから、信仰者としてのあるべき姿を学ぶと共に、若い世代、そして子供たちへの信仰継承の大切さを覚えたいと思います。(使徒の働き16:1~5)
I. 評判の良いクリスチャン (1~2節)→バルナバとは別行動を取ることになったパウロは、シラスと共に第二次宣教旅行を開始し、ルステラでテモテという若いクリスチャンに出会いました。ギリシャ人の父を持ち、ユダヤ人の母を持っていた彼は、評判の良いクリスチャンでした。彼はパウロとシラスの宣教旅行に加わり、パウロにとって右腕的な存在になっていきます。パウロは自身が記した各教会への手紙(書簡)、そしてテモテへの手紙の中で、幾度となく彼を霊的な息子として評価しています。あなたは周囲のクリスチャンからどのような評価を得ているでしょうか。あなたは周囲に良い影響を与えるクリスチャンでしょうか。
II. 信頼されるクリスチャン (3節)→パウロは、信仰者として評判の良いテモテを、自分の宣教チームに加えたいと思いました。そのため、テモテの父親がギリシャ人であることによって支障を来すことがないよう、彼に割礼を受けさせました。テモテは20代、或いはまだ10代の後半であったかもわかりませんが、彼は主の奉仕のためにパウロに認められ、あてにされる存在となっていました。あなたは主の奉仕のために、頼りにされる存在でしょうか。神様のために喜んで働く人(働こうとする人)は、社会においても教会においても、あてにされ用いられていきます。そして結果的にはそれが本人にとっての祝福となるのです。
III. 実を結ぶクリスチャン (4~5節)→テモテが加わったパウロの宣教チームは、先のエルサレム会議で決定された規定を人々に伝えました。それと共に、みことばによる教え励ましが行なわれたことでしょう。これにより各教会のクリスチャン達の信仰は強くされ、またクリスチャンの数が日に日に増えていきました。チームに加わったテモテの存在も大きかったことでしょう。彼は教会を建て上げる助けをし、良い実を産み出す者として働いたことでしょう。あなたは良い霊的実を産み出すクリスチャンでしょうか。主の教会の働きを支え、建て上げるクリスチャンでしょうか。
まとめ:神様はご自分を尊ぶクリスチャンを求めておられる →テモテの歩みの土台となったもの、それは神様をおそれ敬う姿勢ではないでしょうか。彼は神様の権威を認め、人々に仕えました。そして神様に栄光を帰し、自身も祝福に与りました。彼の歩みにおける神様への畏敬、それは神様のみことばによって培われたものではないでしょうか。パウロはテモテの中に「純粋な信仰」(IIテモテ1:5)を見ました。そして、その信仰は、彼の祖母、そして母から確実に受け継がれてきたものです。彼の信仰者としての人となりは、彼が幼い時から継続してみことばを学び、教えられてきたことに基づいているのです。そこには彼の身近で日夜教え導いた家族、そして先輩のクリスチャンがいたということです。あなたは、神様を尊ぶクリスチャンでしょうか。良い証しを立て、兄弟姉妹の信頼を得、実を結ぶ存在でしょうか。また、若い世代・子供たちの信仰継承に重荷を持ち、祈り、関わっているでしょうか。神様を尊ぶ次世代へと信仰のバトンを確実につないでいくために、先ず自分自身が神様を尊ぶ者とならせていただきましょう。