7月27日 メシヤに繋がるモーセの時代

宗教指導者たちによる偽りの訴えに対応するかたちでステパノは説教を始めましたが、前回の族長時代に続いて、モーセの時代について語りました。モーセの生涯は120年ですが、3分割の40年ずつを見ていくことができます。すでにアブラハムになされた神様の約束が、モーセの生涯の中で、どのようなかたちで実現へと導かれていったのかを見ていきましょう。

①エジプトで教育される40年 (17-22節) →神様はかつてアブラハムに対して、アブラハムの子孫が大きな国民となり、祝福を受け、また彼の子孫(イスラエル民族)を通して、他の民族も祝福を受けることになると約束されました。モーセの時代へと移っていく中でアブラハムへの約束が果たされるのは苦しみ・困難の中においてであることがわかります。兄弟達に憎まれ、エジプトにまで連れてこられたヨセフが総理大臣にまで駆け上り、エジプトに招き寄せられたヤコブの一族は、今や一つの民族として成長するまでになりました。しかし、ヨセフのことを知らない王が登場することによって状況が一変します。イスラエル民族の存在はエジプトにとっては脅威であり、彼らをコントロールしなければエジプトは大きな打撃を受けることになることを恐れたのです。エジプトの王はイスラエル人に過酷な労働を課す一方で、男児が生まれた場合には殺さなければならないという命令を出しました。そのような時にモーセが誕生したのです。3ヶ月後モーセは川に放置されることになりますが、パロの娘によって救出され、パロの娘として王宮で高等教育を受けることになります。死ぬはずのモーセが保護されたこと、エジプトで教育を受けたことは、約束を必ず果たされる神様の摂理とご計画の中で起こったことでした。
②ミデアンで牧畜に携わる40年 (23-29節) →モーセは大人になり、40歳になっていました。この頃彼は、イスラエル民族の一員としての意識を強くもったようです。しかし彼の行動は空回りしていました。彼が同胞を助けるために、エジプト人を殺したこと、また同胞の仲裁に入って反って非難されたことをきっかけにして、王に命をねらわれる身となりミデヤンへと逃亡することになりました。彼には神様に仕える熱い情熱があったのかもしれませんが、彼は自身のちからでそれを行おうとして失敗しました。この後の40年をモーセはミデヤンで過ごすことになります。家庭をもったモーセは義父の羊を飼うことになりました。アブラハムへの約束が果たされるのはこの神様の準備期間を経て、ということになります。
③イスラエルを導く40年 (30-36節) →神様はご自分の約束をお忘れになってのではありません。またモーセをお忘れになったのでもありません。アブラハムへの約束が果たされるのは神様の方法によってなのです。80歳になったモーセに神様はあらわれてくださり、使命をお与えになりました。聖地でもなく、神殿でもない、シナイ山の荒野で神様はモーセにご自分を示してくださり、苦しんでいるご自分の民イスラエルのために彼を遣わすことをお命じになりました。彼の未熟さもあって、かつては同胞に拒絶されたモーセを、神様は立ててくださり、民族の解放者としてくださいました。それはご自分の民に拒絶されたイエス様がメシヤとして、また偉大な解放者・王として父なる神様が選ばれたことと重なります。モーセを通して行われた奇跡(10の災い)によって奴隷状態にあったイスラエル人はエジプトから脱出し、神様の約束の地を目指すことになります。その40年のプロセスにおいて神様はモーセによって不思議なわざとしるしを行われました。それはモーセが確かに神様によって選ばれたリーダーであることを示すものでもありました。

まとめ:モーセを保護し、備え、召し、用いられた神はほむべきかな →神様はアブラハムに与えた約束を実行する計画の中に、モーセを組み込まれました。神の全能という点からは、モーセでなくても神様はご自分の計画を果たすことができたでしょう。しかし、神様はモーセを使うことにこだわりをもっておられました。人々がリーダーとしては認めず、またモーセ自身さえ自分はこの役に相応しくないと考えていましたが、神様はあえて彼をお選びになりました。彼が選ばれ用いられたことの不思議さは、私たちが選ばれ用いられることの不思議さを教えられます。私たちは永遠の滅びへの道から助け出されたのみならず、神様にお役に立たせていただく者とされました。モーセは不完全な中にも、神様のご計画の一端を担って務めを果たし、来るべきメシヤを映し出しました。私たちも不完全な者たちです。しかし神様は私たち一人ひとりにご計画を持ち、神様の今の時代における壮大な計画の一部を担わせてくださいます。神様に用いていただくことにより、日常生活においてキリスト様を表す・示す存在とさせていただきましょう。

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